脳血管撮影からみた限局性脳血管損傷と脳挫傷

過去2年間, 頭部外傷で入院, 緊急脳血管写を行った98症例の中, 限局性脳血管損傷像を呈した12症例につき検討した. 1)外傷性限局性脳血管損傷像は, 決して少ないものではない. 2)これらcoup injuryはに由来していた. 3)硬膜血管損傷像は, 受傷数日後でもみられ, その特徴は, 動静脈瘻, 偽動脈瘤が半数にみられ, 硬膜血管の走行とほとんど一致していた. 4)脳表血管損傷像は, 受傷後3時間以内の血管写上にみられれ, 皮質静脈の淡い点状又は斑紋状の陰影 としてとらえられた. 以上の特徴に注目し, 他の所見と考え合わせるならば, 頭蓋内血腫に合併する脳挫傷の部位, 程度をある程度...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Hauptverfasser: 深井博志, 藤野秀策, 梅田昭正, 佐藤宏二, 中條節男, 後藤弘, 豊島駿, 玄貴雄
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:過去2年間, 頭部外傷で入院, 緊急脳血管写を行った98症例の中, 限局性脳血管損傷像を呈した12症例につき検討した. 1)外傷性限局性脳血管損傷像は, 決して少ないものではない. 2)これらcoup injuryはに由来していた. 3)硬膜血管損傷像は, 受傷数日後でもみられ, その特徴は, 動静脈瘻, 偽動脈瘤が半数にみられ, 硬膜血管の走行とほとんど一致していた. 4)脳表血管損傷像は, 受傷後3時間以内の血管写上にみられれ, 皮質静脈の淡い点状又は斑紋状の陰影 としてとらえられた. 以上の特徴に注目し, 他の所見と考え合わせるならば, 頭蓋内血腫に合併する脳挫傷の部位, 程度をある程度診断し得ると考える.
ISSN:0470-8105