頭蓋内圧亢進と頭蓋内蛋白量
頭蓋内病変に伴い, しばしば頭蓋内圧は亢進する. 髄液蛋白増加による頭蓋内圧の変化, 髄液産生及び吸収に及ぼす影響を, 実験的に追究した. 実験動物は犬を用い, 静脈麻酔を行う. 一側頭頂部に小孔を開け, 脳室穿刺を行い細いカテーテルを挿入固定する. カテーテルは, T字管で, 垂直に立てたガラス管(内径3.74mm)及び, 持続注入ポンプに接続する. 人工髄液を持続的に注入すると, 脳室圧は上昇し, 一定の値となる. ポンプを停止させると, ガラス管内の人工髄液は徐々に脳室に移行する. この時の圧と流入速度を測定した. 一方水に対する電解質量を変えないで, 人工髄液にアルブミンを加えた実験を...
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Veröffentlicht in: | Neurologia medico-chirurgica 1973, Vol.13 (suppl), p.1-1 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 頭蓋内病変に伴い, しばしば頭蓋内圧は亢進する. 髄液蛋白増加による頭蓋内圧の変化, 髄液産生及び吸収に及ぼす影響を, 実験的に追究した. 実験動物は犬を用い, 静脈麻酔を行う. 一側頭頂部に小孔を開け, 脳室穿刺を行い細いカテーテルを挿入固定する. カテーテルは, T字管で, 垂直に立てたガラス管(内径3.74mm)及び, 持続注入ポンプに接続する. 人工髄液を持続的に注入すると, 脳室圧は上昇し, 一定の値となる. ポンプを停止させると, ガラス管内の人工髄液は徐々に脳室に移行する. この時の圧と流入速度を測定した. 一方水に対する電解質量を変えないで, 人工髄液にアルブミンを加えた実験を行った. その結果, 持続注入を行うと, 対照に比し, 100~200mmH_2 O高い値で, ほぼ一定の値となり, ポンプを止めると, 圧は下降するが, 対照より100mmH_2 O高い値を示した. 流入速度と圧との関係は, 対照と, アルブミン加人工髄液で, どちらも直線であり, 同じ圧に対する流入速度は, アルブミン加人工髄液の方が小さい. それ等直線の勾配は, ほぼ同じであった. アルブミンを加える事により, 髄液圧は上昇するが, 髄液の吸収に対する抵抗R=△P/△F-P(△Pは圧の変化, △Fは流入速度の変化)は, ほとんど変化しなかった. |
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ISSN: | 0470-8105 |