「PDD (光線力学診断) の現状と将来展望 (最新治療)」の特集によせて
5-アミノレブリン酸塩酸塩が2017年12月に承認され, 6年が経過しました. 今日の泌尿器科における筋層非浸潤性膀胱癌に対する経尿道的膀胱腫瘍切除術には, 光力学診断は欠かせない技術となってきました. そこで, この度日本レーザー医学会誌に「PDD(光線力学診断)の現状と将来展望(最新治療)」の特集を組ませて頂く事になりました. 膀胱癌に対する5-アミノレブリン酸を用いた光線力学診断は, 従来の白色光での経尿道的膀胱腫瘍切除術に比べて, 診断精度の向上および術後再発を減少させ治療効果の改善を認めました. さらに, レーザーを用いた結石破砕治療, 上部尿路上皮癌に対するレーザー焼灼術により腎温...
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Veröffentlicht in: | 日本レーザー医学会誌 2024, Vol.44 (4), p.364-364 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 5-アミノレブリン酸塩酸塩が2017年12月に承認され, 6年が経過しました. 今日の泌尿器科における筋層非浸潤性膀胱癌に対する経尿道的膀胱腫瘍切除術には, 光力学診断は欠かせない技術となってきました. そこで, この度日本レーザー医学会誌に「PDD(光線力学診断)の現状と将来展望(最新治療)」の特集を組ませて頂く事になりました. 膀胱癌に対する5-アミノレブリン酸を用いた光線力学診断は, 従来の白色光での経尿道的膀胱腫瘍切除術に比べて, 診断精度の向上および術後再発を減少させ治療効果の改善を認めました. さらに, レーザーを用いた結石破砕治療, 上部尿路上皮癌に対するレーザー焼灼術により腎温存療法の有効性の報告が増えてまいりました. この光線力学診断およびレーザーを用いた治療の臨床応用を目指して, 三宅牧人先生から「尿路上皮癌におけるポルフィリン代謝経路利用蛍光尿細胞診の有用性」, 吉田崇先生から「上部尿路腫瘍に対する光線力学ナビゲーションを用いた尿路内視鏡治療」, 井上貴昭先生から「尿路結石治療における新規レーザーを用いた破砕術」, 稲元輝生先生から「上部尿路腫瘍に対する腎温存の経験と生検病理組織の解析」, 福原より「膀胱癌における光力学診断の実際と課題」を解説して頂きました. 泌尿器科領域における今後の光線力学診断の応用やレーザー治療の展開が非常に楽しみであり, 今後の成果が期待されます. この特集が, 泌尿器科のみならず, 他分野への応用や医工連携に繋がる臨床と研究者を結びつけるような有益な情報提供となる事を期待しています. このような特集を企画する機会を頂いた日本レーザー医学会誌の関係者の皆様および多忙の中で執筆して頂いた先生方に厚く御礼申し上げます. |
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ISSN: | 0288-6200 |