1. 花粉症に対するレーザー手術の治療成績 -アンケート調査による検討

花粉症の治療は, 従来一般的に内服薬や点鼻薬などの薬物治療が行われてきた. しかし, 眠気や点鼻薬の刺激などの副作用が強い症例や効果が不十分な症例もあり, 近年レーザーを用いた外科療法の有効性が報告されるようになった. 今回我々は, 当科においてスギ花粉症に対するレーザー治療を行った患者にアンケートを実施し, 術前術後の症状の変化や手術を受けた感想などについて調査を行った. 【対象】対象症例は平成23年1月~3月にレーザー手術を行った40名のうち, アンケートが回収できた37名(男性11名, 女性26名, 平均年齢41.2歳)である. 【結果】手術中の感想では, 手術または麻酔が痛かったと答え...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本レーザー医学会誌 2012, Vol.32 (4), p.508-508
Hauptverfasser: 旭宏, 桜井一生, 伊藤周史, 三村英也, 村嶋智明, 内藤健晴
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:花粉症の治療は, 従来一般的に内服薬や点鼻薬などの薬物治療が行われてきた. しかし, 眠気や点鼻薬の刺激などの副作用が強い症例や効果が不十分な症例もあり, 近年レーザーを用いた外科療法の有効性が報告されるようになった. 今回我々は, 当科においてスギ花粉症に対するレーザー治療を行った患者にアンケートを実施し, 術前術後の症状の変化や手術を受けた感想などについて調査を行った. 【対象】対象症例は平成23年1月~3月にレーザー手術を行った40名のうち, アンケートが回収できた37名(男性11名, 女性26名, 平均年齢41.2歳)である. 【結果】手術中の感想では, 手術または麻酔が痛かったと答えた症例が23例62.2%に認められたが, 9例24.3%は何の苦痛もなかったと回答していた. 手術直後の症状では, 痛かった6例16.2%, 出血した11例29.7%, 鼻がつまった23例62.2%, 鼻水が出た22例59.5%, くしゃみが出た6例16.2%であった. 手術前後の症状の変化では, 改善以上となったのは, 鼻づまり27例73.0%, 鼻水26例70.3%, くしゃみ26例70.3%であった. 全体的に手術を満足している人は27例73.0%, 例年と比較して症状が改善した人は28例75.7%であった. レーザー治療を他人に勧めるかとの問いでは, 勧める人は24例64.9%と, 手術に満足している率よりも低かった. 【まとめ】花粉の飛散数が例年と比較して多い年であったにも関わらず, レーザー治療に対して十分な満足度を得ることができた.
ISSN:0288-6200