I-1 加齢黄斑変性に対する光線力学的療法と抗血管内皮増殖因子剤投与の比較

【目的】加齢黄斑変性(AMD:age-related macular degeneration)に対し, 光線力学的療法(PDT:photodynamic therapy), 抗血管内皮増殖因子(VEGF:vascular endothelial growth factor)剤の硝子体内投与が行われているが, 今回, 当科でのAMDに対するPDTと抗VEGF療法の治療効果を比較, 検討した. 【対象および方法】対象は, AMDに対しPDTを施行した127例128眼(PDT群), 抗VEGF薬(ラニビズマブ)の硝子体内投与を行った52例52眼(IVR群)で, 平均年齢はそれぞれ72.6歳, 73...

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Veröffentlicht in:日本レーザー医学会誌 2011, Vol.31 (4), p.461-461
Hauptverfasser: 澤田智子, 澤田修, 柿木雅志, 三宅太一郎, 川村肇, 大路正人
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】加齢黄斑変性(AMD:age-related macular degeneration)に対し, 光線力学的療法(PDT:photodynamic therapy), 抗血管内皮増殖因子(VEGF:vascular endothelial growth factor)剤の硝子体内投与が行われているが, 今回, 当科でのAMDに対するPDTと抗VEGF療法の治療効果を比較, 検討した. 【対象および方法】対象は, AMDに対しPDTを施行した127例128眼(PDT群), 抗VEGF薬(ラニビズマブ)の硝子体内投与を行った52例52眼(IVR群)で, 平均年齢はそれぞれ72.6歳, 73.8歳であった. 施行前, 施行後3ヶ月, 6ヶ月に測定した小数視力, 光干渉断層計(OCT:optical coherence tomography)による中心窩網膜厚を比較した. 【結果】投与前, 投与後3ヶ月, 6ヶ月の小数視力は, PDT群で0.18(n=128), 0.19(n=128), 0.18(n=123), IVR群で0.21(n=52), 0.25(n=52), 0.28(n=32), 中心窩網膜厚(μm)は, PDT群で370(n=121), 289(n=118), 259(n=114), IVR群で384(n=52), 267(n=52), 331(n=32)であった. 視力は, PDT群は投与前と比べて投与後に有意差を認めなかったが, IVR群は投与後6ヶ月で有意に改善していた. 中心窩網膜厚は, PDT群は投与後どの測定日においても, 有意に減少していたが, IVR群は投与後3ヶ月のみ有意に減少していた. 【結論】AMDに対する単独療法としては, PDTよりも抗VEGF療法の方が, 視力においては治療効果が良いと思われた.
ISSN:0288-6200