正常声帯における粘膜血流量の変化

目的 発声に伴うヒト粘膜の血流の変化は過度の発声に伴う声帯疾患の病態を考える上で重要と考える. レーザー血流量計を用い正常声帯粘膜の血流量を発声負荷の前後でその変化の検討を行なった. 対象 対象は循環器に疾患など問題のない男性9名を対象とした. 声帯粘膜血流量の測定にはアドバンス社製ALF‐21を用いた. 被験者に鼻咽頭および喉頭腔内に十分な表面麻酔を行った後に経鼻的に処置用喉頭ファーバースコープを挿入し, 処置用チャンネルから測定用プローブを声帯粘膜まで導き, 声帯粘膜の血流量を測定行った. 被験者は座位にて, 十分な安静の後測定を開始し, 1分間発声を指示した. 結果 33才男性の結果を示...

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Hauptverfasser: 岩田義弘, 服部忠夫, 吉岡哲志, 堀部晴司, 岡田達佳, 加藤久幸, 櫻井一生, 内藤健晴
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:目的 発声に伴うヒト粘膜の血流の変化は過度の発声に伴う声帯疾患の病態を考える上で重要と考える. レーザー血流量計を用い正常声帯粘膜の血流量を発声負荷の前後でその変化の検討を行なった. 対象 対象は循環器に疾患など問題のない男性9名を対象とした. 声帯粘膜血流量の測定にはアドバンス社製ALF‐21を用いた. 被験者に鼻咽頭および喉頭腔内に十分な表面麻酔を行った後に経鼻的に処置用喉頭ファーバースコープを挿入し, 処置用チャンネルから測定用プローブを声帯粘膜まで導き, 声帯粘膜の血流量を測定行った. 被験者は座位にて, 十分な安静の後測定を開始し, 1分間発声を指示した. 結果 33才男性の結果を示す. 安静時では26.3ml/min/100gであった. 発声終了後38.7ml/min/100gと上昇した. 発声終了後1分には28.4ml/min/100gと安静時とほぼ同等の結果となった. 裏声発声と囁き声発声では発声終了後, 楽な発声より有意に多い値を示した. 囁き声発声では正常の値に戻るまでの時間は最も短かった. 詳細を報告した.
ISSN:0288-6200