ICG併用半導体レーザーの経皮的椎間板減圧術への応用
「目的」経皮的レーザー椎間板減圧術(PLDD)施行時の周囲組織への照射影響を最小限にするため, 我々は椎間板の髄核に半導体レーザーの波長に吸収ピークを持つICGを注入し, レーザー照射を行なうことで髄核だけの選択的蒸散が可能であると考え, ビーグル犬を用いた基礎実験を行なったので報告する. 「方法」ビーグル犬12頭(平均体重14.2Kg)と半導体レーザーDIOMED25(オリンパス光学, 発振波長805nm, 最高出力25W)を用い, 石英ガラスファイバーDM-6060(オリンパス光学, コア径600μm)で導光した. まず, 摘出腰椎から髄核と線維輪を分離しホモジナイズしてSpectroph...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 「目的」経皮的レーザー椎間板減圧術(PLDD)施行時の周囲組織への照射影響を最小限にするため, 我々は椎間板の髄核に半導体レーザーの波長に吸収ピークを持つICGを注入し, レーザー照射を行なうことで髄核だけの選択的蒸散が可能であると考え, ビーグル犬を用いた基礎実験を行なったので報告する. 「方法」ビーグル犬12頭(平均体重14.2Kg)と半導体レーザーDIOMED25(オリンパス光学, 発振波長805nm, 最高出力25W)を用い, 石英ガラスファイバーDM-6060(オリンパス光学, コア径600μm)で導光した. まず, 摘出腰椎から髄核と線維輪を分離しホモジナイズしてSpectrophotometerで吸収スペクトルを計測し, 吸収係数を求めた. 次に照射による髄核の重量減少をICG(ジアグノグリーン, 第一製薬)の有無で経時的に観察した. 最後にPLDDを透視下で施行し, 施行直後の腰椎を摘出し, HE染色標本を作成し組織学的に検討した. 「結果」ICG併用半導体レーザー照射により良好な髄核の蒸散を確認した. ICGを併用しない照射では, 有効な蒸散を得るのに15W以上を要し, 周辺組織への影響は大きい. 一方ICG併用下では5W以下の条件で線維輪に熱損傷を及ぼさずに髄核だけの選択的蒸散が可能であり, 組織学的検討からも本法は椎間板の髄核だけを選択的に蒸散し, 線維輪への影響は少ないことが確認された. 「結論」ICG併用半導体レーザーを用いたPLDDは, 安全に椎間板の髄核だけを選択的に蒸散させることが可能であり本法の有用性が示唆された. |
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ISSN: | 0288-6200 |