各種皮膚色素性疾患に対するレーザー治療の使い分け

形成外科でレーザー治療の対象となる色素斑は, 先天性の色素性母斑, 扁平母斑, 青色母斑, 蒙古斑, 太田母斑, 血管腫など, 後天性の刺青, 外傷性色素沈着, 老人性色素斑, 脂漏性疣贅, 肝斑, 日焼け後の色素沈着, 毛細血管拡張症などである. 当科ではキャンデラSPTL-1色素レーザー, アレキサンドライトレーザー, スーパーパルス炭酸ガスレーザーの三種のレーザーを使い分け, 満足な治療効果を得ている. 色素レーザーは, 単純性血管腫には第一選択の治療法で, 成人症例でも有効であるが乳児期から始めるのがベストであった. 広範囲の血管腫では, 全身麻酔下に治療するのも意義がある. アレック...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本レーザー医学会誌 1998, Vol.19 (4), p.76-76
Hauptverfasser: 大島良夫, 西野健一, 奥田良三, 沼尻敏明, 北浦都
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:形成外科でレーザー治療の対象となる色素斑は, 先天性の色素性母斑, 扁平母斑, 青色母斑, 蒙古斑, 太田母斑, 血管腫など, 後天性の刺青, 外傷性色素沈着, 老人性色素斑, 脂漏性疣贅, 肝斑, 日焼け後の色素沈着, 毛細血管拡張症などである. 当科ではキャンデラSPTL-1色素レーザー, アレキサンドライトレーザー, スーパーパルス炭酸ガスレーザーの三種のレーザーを使い分け, 満足な治療効果を得ている. 色素レーザーは, 単純性血管腫には第一選択の治療法で, 成人症例でも有効であるが乳児期から始めるのがベストであった. 広範囲の血管腫では, 全身麻酔下に治療するのも意義がある. アレックスレーザーは太田母斑, 青色母斑, 肝斑, 老人性色素斑, 刺青, 外傷性色素沈着, 扁平母斑の一部などに有効であった. 炭酸ガスレーザーは庇賛類, 黒子, 表皮母斑などを適応症としている. 色素レーザー, アレックスレーザーは同部位に2回目の照射が必要な時には, 3ヵ月後としている. 母斑類, 外傷性のものは健康保険の適応症であるが, その他のものは自費診療とした. 社会の高齢化が進むに従い, 整容上, 色素沈着やしみの治療の要望は増加し, 副作用が少ないレーザー治療にますます期待が向けられるであろう.
ISSN:0288-6200