レーザー治療による口腔白板症の悪性化に関する臨床統計学的検討

口腔白板症処置後の癌化にレーザー治療の関与が疑われる症例について, 他の治療法と比較検討した. 対象症例は, 1975年1月から1990年12月までに当科を受診し, 臨床・病理組織学的に口腔白板症と診断された88例である. その中で, Nd:YAGレーザー治療を行った症例は25例(28.4%)であり, レーザー照射方法は, 蒸散および低出力レーザー照射を行った. このうち, 経過観察中に癌化を認めた症例が7例(28.0%)であった. 一方, 外科的切除, 凍結療法等(非レーザー治療法)を行った症例は63例(71.5%)で, 経過観察中に癌化を認めた症例は2例(3.1%)であった. レーザー治療...

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Hauptverfasser: 竹内伸一, 加藤麦夫, 吉田憲司
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:口腔白板症処置後の癌化にレーザー治療の関与が疑われる症例について, 他の治療法と比較検討した. 対象症例は, 1975年1月から1990年12月までに当科を受診し, 臨床・病理組織学的に口腔白板症と診断された88例である. その中で, Nd:YAGレーザー治療を行った症例は25例(28.4%)であり, レーザー照射方法は, 蒸散および低出力レーザー照射を行った. このうち, 経過観察中に癌化を認めた症例が7例(28.0%)であった. 一方, 外科的切除, 凍結療法等(非レーザー治療法)を行った症例は63例(71.5%)で, 経過観察中に癌化を認めた症例は2例(3.1%)であった. レーザー治療法と非レーザー治療法とを比較し, 前者に有為な癌化率を認めた. 前癌病変へのレーザー治療の危険性が示唆された.
ISSN:0288-6200