経内視鏡的炭酸ガスレーザーの使用経験

経視鏡的利用が可能となった炭酸ガスレーザー装置を使用する機会を得たので, 基礎的並びに臨床的検討を行い, その成績を報告した. 基礎的検討から, 家兎の胃にU1H以上の粘膜損傷を惹起するには最低10Jの照射エネルギーが必要であるが, 20J以上では穿孔を起こすものがあること, エネルギーが同一でも照射距離によって損傷の程度が著しく異なることが分かった. 至適照射距離は粘膜に接する程度であった. 臨床的検討では, IIc型早期胃癌3例を対象に, 熱灼療法としての有用性を2例で, 内視鏡的粘膜切除法時の切開法としての応用の可否を1例で検討した. その結果, 粘膜癌の焼灼には安全かつ簡便に利用できる...

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Hauptverfasser: 須賀敬, 伊藤克昭, 加納知之, 春日井達造, 奥山誠, 恒川洋
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:経視鏡的利用が可能となった炭酸ガスレーザー装置を使用する機会を得たので, 基礎的並びに臨床的検討を行い, その成績を報告した. 基礎的検討から, 家兎の胃にU1H以上の粘膜損傷を惹起するには最低10Jの照射エネルギーが必要であるが, 20J以上では穿孔を起こすものがあること, エネルギーが同一でも照射距離によって損傷の程度が著しく異なることが分かった. 至適照射距離は粘膜に接する程度であった. 臨床的検討では, IIc型早期胃癌3例を対象に, 熱灼療法としての有用性を2例で, 内視鏡的粘膜切除法時の切開法としての応用の可否を1例で検討した. その結果, 粘膜癌の焼灼には安全かつ簡便に利用できるが, 出力不足の感は否めなかった.
ISSN:0288-6200