2 型糖尿病患者における頸動脈エコーのIntima-media thickness と認知症発症との関連

背景:2 型糖尿病患者では,非糖尿病患者に比べて認知症の発症率が高く,動脈硬化指標が認知症発症の予測因子になることが報告されている. 目的:日本人において,頸動脈エコーの指標が2 型糖尿病患者の認知症発症の予測因子になるかについて検討した. 方法:頸動脈エコー(max intima-media thickness, max IMT)とHasegawa Dementia Rating Scale-Revised 測定を,外来にて1 か月以内に行った2 型糖尿病患者85 例を対象に,平均4.7 年間フォローし,新規に認知症と診断された15 例について,認知症発症の寄与因子について,多変量ロジスティ...

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Veröffentlicht in:日本臨床生理学会雑誌 2022/05/01, Vol.52(2), pp.95-102
Hauptverfasser: 内本, 定彦, 溜池, 数馬, 宮本, 大輔
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景:2 型糖尿病患者では,非糖尿病患者に比べて認知症の発症率が高く,動脈硬化指標が認知症発症の予測因子になることが報告されている. 目的:日本人において,頸動脈エコーの指標が2 型糖尿病患者の認知症発症の予測因子になるかについて検討した. 方法:頸動脈エコー(max intima-media thickness, max IMT)とHasegawa Dementia Rating Scale-Revised 測定を,外来にて1 か月以内に行った2 型糖尿病患者85 例を対象に,平均4.7 年間フォローし,新規に認知症と診断された15 例について,認知症発症の寄与因子について,多変量ロジスティック解析により検討した. 結果:2 型糖尿病患者において,年齢,性別(男性),脳血管疾患の既往とともに,max IMT(Odds Ratio:5.515,95% CI:1.40810.000,p = 0.005)が認知症発症に関連する因子であった. 結語:2 型糖尿病患者において,頸動脈エコーのmax IMT と認知症発症との関連が示唆された.
ISSN:0286-7052
2435-1695
DOI:10.34363/jocp.52.2_95