高齢者に対する2 年間の短時間機能訓練の効果:体温に注目して

目的:運動トレーニングが体温に及ぼす影響を評価する. 方法:88 人の高齢者が2 年間,週2 回の運動トレーニングを実施した.非接触赤外線体温計および生体電気インピーダンス分析は開始時および2 年後に評価した.参加者は,36.2℃のベースライン体温によって低い体温群(n = 60)と正常の体温群(n = 28)に分類した. 結果:低い体温群では,2 年間の運動トレーニング後に体温が上昇した(36.05 ± 0.12℃から36.29 ± 0.12℃,p < 0.0001)が,正常の体温群では不変であった.体温の変化量と開始時の体温の間に有意な負の関係を認めた(r =- 0.69, p < 0.0...

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Veröffentlicht in:日本臨床生理学会雑誌 2020/12/01, Vol.50(5), pp.173-178
Hauptverfasser: 武内, 孝太郎, 岩坂, 壽二, 松村, 光一郎, 岩坂, 潤二, 菅, 俊光, 清水, 祐司, 岡本, 博美, 能口, 司, 早波, 光, 澤田, 清, 水野, 郁子, 水野, 智志
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:運動トレーニングが体温に及ぼす影響を評価する. 方法:88 人の高齢者が2 年間,週2 回の運動トレーニングを実施した.非接触赤外線体温計および生体電気インピーダンス分析は開始時および2 年後に評価した.参加者は,36.2℃のベースライン体温によって低い体温群(n = 60)と正常の体温群(n = 28)に分類した. 結果:低い体温群では,2 年間の運動トレーニング後に体温が上昇した(36.05 ± 0.12℃から36.29 ± 0.12℃,p < 0.0001)が,正常の体温群では不変であった.体温の変化量と開始時の体温の間に有意な負の関係を認めた(r =- 0.69, p < 0.001),すなわち低い体温の人ほど2 年後の増加分は大であった.多変量解析により感冒罹患の頻度が減少した要因は体温上昇であった. 結論:運動トレーニングは高齢者,特にベースライン体温が低い人の体温を上昇させ,感冒罹患の頻度を減少させた.
ISSN:0286-7052
2435-1695
DOI:10.34363/jocp.50.5_173