奈良県内医療機関を対象として行った輸血療法の認知度に関するアンケート調査結果

「はじめに」 輸血療法は「輸血療法の実施に関する指針」, 「血液製剤の使用指針」等のガイドラインに基づいて実施されており, 輸血に用いる血液製剤は「安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律」(血液法), 「医薬品, 医療機器等の品質, 有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)等に基づいて血液センターから各医療機関に供給されている. また, 日本赤十字社が発表する輸血情報などの輸血に関する情報についても血液センターから各医療機関に適宜提供されている. 奈良県においては, 輸血に伴うアクシデントおよびインシデントの報告について著明な増加はみられないものの, なお一定数存在する. このため, 輸血療法施行に携わる関係者が輸血療法についてどの程度認知しているかを把握し, 県内各医療機関へ輸血の情報を遅滞なく円滑に周知するための施策に活かす目的で, 今回, 奈良県内医療機関の輸血療法の認知度に関するアンケート調査を行った.