当院における赤血球製剤の廃棄率減少への取り組み
「I. 緒言」赤血球製剤は献血者の無償提供により作製できる有限の貴重な医療資源である. 昨今の献血状況や少子高齢化に伴い, 将来的に赤血球製剤が不足することが懸念されており, 廃棄率減少に取り組むことは重要である. 当院では待機的手術に対して赤血球製剤を過剰に依頼する傾向があった. また, 未使用分の赤血球製剤が返品になるまでに時間を要し, 他患者へ早期転用できる機会が少なかった. 2017年の廃棄率は6.5%(133単位)と高値であり, その大半が手術関連の赤血球製剤で, 手術後未使用赤血球製剤の廃棄が多かった. 病院機能評価や静岡県血液センター西部管内でも廃棄率が高いことを指摘され, 改善...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血細胞治療学会誌 2021/02/25, Vol.67(1), pp.48-52 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」赤血球製剤は献血者の無償提供により作製できる有限の貴重な医療資源である. 昨今の献血状況や少子高齢化に伴い, 将来的に赤血球製剤が不足することが懸念されており, 廃棄率減少に取り組むことは重要である. 当院では待機的手術に対して赤血球製剤を過剰に依頼する傾向があった. また, 未使用分の赤血球製剤が返品になるまでに時間を要し, 他患者へ早期転用できる機会が少なかった. 2017年の廃棄率は6.5%(133単位)と高値であり, その大半が手術関連の赤血球製剤で, 手術後未使用赤血球製剤の廃棄が多かった. 病院機能評価や静岡県血液センター西部管内でも廃棄率が高いことを指摘され, 改善の必要性を感じていた. この度, 輸血療法委員会で赤血球製剤の廃棄率減少を目標に取り組んだ対策とその結果を報告する. 「II. 対象と方法」当院は病床数312床, 第二次救急指定の災害拠点病院である. |
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ISSN: | 1881-3011 1883-0625 |
DOI: | 10.3925/jjtc.67.48 |