輸血に関する事故防止―医療事故情報収集等事業への報告事例から

医療事故情報収集等事業は,医療事故の発生予防・再発防止を目的として,医療機関から医療事故情報やヒヤリ・ハット事例を収集し,集計・分析して,ホームページなどで広く情報提供を行っている.本事業では,集計結果や個別のテーマ分析を掲載した報告書を四半期毎に作成,公表している.また,特に周知すべき情報について,医療安全情報を毎月1回作成,提供している.医療安全情報No. 11(2007年10月)では「誤った患者への輸血」を取り上げ,輸血用血液製剤を接続する際に患者と使用する製剤の照合を最終的に行わなかった事例を紹介した.近年,輸血用血液製剤を照合する認証システムの普及が進んでいるが,輸血の間違いに関する...

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Veröffentlicht in:日本輸血細胞治療学会誌 2018/02/28, Vol.64(1), pp.16-20
1. Verfasser: 坂口, 美佐
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:医療事故情報収集等事業は,医療事故の発生予防・再発防止を目的として,医療機関から医療事故情報やヒヤリ・ハット事例を収集し,集計・分析して,ホームページなどで広く情報提供を行っている.本事業では,集計結果や個別のテーマ分析を掲載した報告書を四半期毎に作成,公表している.また,特に周知すべき情報について,医療安全情報を毎月1回作成,提供している.医療安全情報No. 11(2007年10月)では「誤った患者への輸血」を取り上げ,輸血用血液製剤を接続する際に患者と使用する製剤の照合を最終的に行わなかった事例を紹介した.近年,輸血用血液製剤を照合する認証システムの普及が進んでいるが,輸血の間違いに関する事例は継続して報告されている.これらの事例には,認証システムがあったにもかかわらず発生した事例が含まれている.このため,医療安全情報No. 110「誤った患者への輸血(第2報)」(2016年1月)では,認証システムの使用が適切でなかった事例を取り上げ,再び注意喚起を行った.輸血における安全対策の一層の強化につなげるため,本事業の概要および輸血に関する情報提供について紹介する.
ISSN:1881-3011
1883-0625
DOI:10.3925/jjtc.64.16