3. びまん性大細胞リンパ腫(DLBCL)に合併した寒冷凝集素症の1例
【はじめに】今回我々は, DLBCLに合併した寒冷凝集素症において, 治療とともに寒冷凝集素が低下した症例を経験したので報告する. 【症例】70歳男性. 2011/6/13, 発熱, 黄疸, 摂食不良が継続するため当院を受診され, 見当識障害と著明な貧血, BILの上昇を認め精査加療目的で入院となった. 【検査結果】入院時, Hb 7.4g/dl, AST 59U/l, LDH 497U/l, T-BIL 6.51mg/dl, sIL2-R5650U/ml, 寒冷凝集素価8192倍以上, DATは抗C3d(1+), 抗IgG(陰性)であった. 【経過】血管内悪性リンパ腫を疑い6/16から骨髄検...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血細胞治療学会誌 2012, Vol.58 (1), p.86-86 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】今回我々は, DLBCLに合併した寒冷凝集素症において, 治療とともに寒冷凝集素が低下した症例を経験したので報告する. 【症例】70歳男性. 2011/6/13, 発熱, 黄疸, 摂食不良が継続するため当院を受診され, 見当識障害と著明な貧血, BILの上昇を認め精査加療目的で入院となった. 【検査結果】入院時, Hb 7.4g/dl, AST 59U/l, LDH 497U/l, T-BIL 6.51mg/dl, sIL2-R5650U/ml, 寒冷凝集素価8192倍以上, DATは抗C3d(1+), 抗IgG(陰性)であった. 【経過】血管内悪性リンパ腫を疑い6/16から骨髄検査を施行, 貧血に対し適宜加温した赤血球製剤を輸血した. 皮膚生検では異常はなかったが骨髄生検にてCD20陽性の悪性リンパ腫細胞の浸潤と診断され, 6/24よりR-THP-COP療法が開始された. 治療後, 意識状態と溶血所見が著明に改善し, 7/29に寒冷凝集素は4倍以下に, 8/20の退院時にはLDH186, T-BIL 0.91となった. 【まとめ】DLBCLに合併した寒冷凝集素症において, 寒冷凝集素が高値で溶血も認めたが, DLBCLの治療とともに症状が著明に軽快した. |
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ISSN: | 1881-3011 |