Jra抗原陽性赤血球輸血を行った抗体を保有していないJra抗原陰性患者
Jra抗原は高頻度抗原のひとつで,日本人のJra抗原陰性頻度はおよそ0.06%である1)2).ランダムドナー由来の赤血球濃厚液の輸血を受けた,抗Jraを保有していないJra抗原陰性患者の症例を経験した. 患者は50歳代男性でA型RhD陽性,悪性リンパ腫治療のため入院となった.献血の際にJra抗原陰性であると指摘されていた.不規則抗体が陰性であることを確認し,ランダムドナー由来の赤血球濃厚液(8ドナー,14単位)を輸血した.その後,輸血した全ての製剤がJra抗原陽性であることが判明した. 輸血後,不規則抗体は検出されなかった.Jra抗原陰性者の輸血では,抗Jraを保有していなければ当該抗原陰性赤...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血細胞治療学会誌 2011, Vol.57(3), pp.160-163 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Jra抗原は高頻度抗原のひとつで,日本人のJra抗原陰性頻度はおよそ0.06%である1)2).ランダムドナー由来の赤血球濃厚液の輸血を受けた,抗Jraを保有していないJra抗原陰性患者の症例を経験した. 患者は50歳代男性でA型RhD陽性,悪性リンパ腫治療のため入院となった.献血の際にJra抗原陰性であると指摘されていた.不規則抗体が陰性であることを確認し,ランダムドナー由来の赤血球濃厚液(8ドナー,14単位)を輸血した.その後,輸血した全ての製剤がJra抗原陽性であることが判明した. 輸血後,不規則抗体は検出されなかった.Jra抗原陰性者の輸血では,抗Jraを保有していなければ当該抗原陰性赤血球を選択する必要はなく,Jra抗原陰性赤血球の適応について,情報を提供しうるものと思われる. |
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ISSN: | 1881-3011 1883-0625 |
DOI: | 10.3925/jjtc.57.160 |