11. 高知県における血液製剤使用の現状と適正使用推進への取組み

【はじめに】血液製剤の適正使用が健全な血液事業と輸血療法の確保に必要なことは言うまでもない. 高知県では人口当たりの献血率は高いが赤血球製剤(RCC)の使用量は全国平均を大きく上回り, 県内必要量の10~15%を県外に依存する状態が続いた. 高知県における血液製剤使用の現状と適正使用推進への取組みについて報告する. 【方法】2007年1月に血液使用検討会議, 4月に高知県輸血・細胞治療研究会, 2009年6月に県主導の高知県合同輸血療法委員会が立ち上げられ, 県内各病院の血液製剤使用量などの情報を共有し, 各病院の輸血療法委員会を通じ適正使用を推進している. 【結果】1)高知県は人口あたりのR...

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Veröffentlicht in:日本輸血細胞治療学会誌 2011, Vol.57 (1), p.66-67
Hauptverfasser: 溝渕樹, 北川晋士, 岡田士郎, 西森健二, 高橋功
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【はじめに】血液製剤の適正使用が健全な血液事業と輸血療法の確保に必要なことは言うまでもない. 高知県では人口当たりの献血率は高いが赤血球製剤(RCC)の使用量は全国平均を大きく上回り, 県内必要量の10~15%を県外に依存する状態が続いた. 高知県における血液製剤使用の現状と適正使用推進への取組みについて報告する. 【方法】2007年1月に血液使用検討会議, 4月に高知県輸血・細胞治療研究会, 2009年6月に県主導の高知県合同輸血療法委員会が立ち上げられ, 県内各病院の血液製剤使用量などの情報を共有し, 各病院の輸血療法委員会を通じ適正使用を推進している. 【結果】1)高知県は人口あたりのRCC供給量は全国で3位である. 全国高齢化率上位県, 四国の他県と比較しても有意に多い. 2)血小板製剤(PC)新鮮凍結血漿(FFP)の供給量は四国の他県と有意差はない. 3)高知県では献血率・量は多いが血液製剤の他県依存率が高い. 4)他県と比較してもRCCの使用量が多い. 【考察】輸血・細胞治療研究会では県内主要病院の医師に対して, 血液製剤の適正使用についてのアンケートを実施予定である. 今後も行政(県), 医療機関と血液センターとが連携し, なお一層の適正使用推進への取組みが必要である.
ISSN:1881-3011