17. CA19-9頻回極低値例におけるルイス抗原確認の必要性

「はじめに」ルイス抗原陰性例は, CA19-9を産生できない. そこで, CA19-9の個体別変動幅とルイス抗原確認の必要性について検討した. 対象 2005年1月~2010年6月にCA19-9を測定した5699例中, 10回以上測定かつ, 全測定値が基準値(37.0U/ml)未満の117例(全10回群)ならびに, 健診科で5回以上測定の86例(健5回群) 1:CA19-9の個体別平均と変動幅(最大値と最小値の差) 健5回群の個体別CA19-9値は, 1.3から38.7U/mlであり, 変動幅は1.8から24.6U/mlであった. 全10回群では, それぞれ2.7から24.8U/ml, 4.5...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血細胞治療学会誌 2011, Vol.57 (1), p.61-61
Hauptverfasser: 二木敏彦, 出口紀子, 油野友二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」ルイス抗原陰性例は, CA19-9を産生できない. そこで, CA19-9の個体別変動幅とルイス抗原確認の必要性について検討した. 対象 2005年1月~2010年6月にCA19-9を測定した5699例中, 10回以上測定かつ, 全測定値が基準値(37.0U/ml)未満の117例(全10回群)ならびに, 健診科で5回以上測定の86例(健5回群) 1:CA19-9の個体別平均と変動幅(最大値と最小値の差) 健5回群の個体別CA19-9値は, 1.3から38.7U/mlであり, 変動幅は1.8から24.6U/mlであった. 全10回群では, それぞれ2.7から24.8U/ml, 4.5から30.6U/mlであった. 2:CA19-9値とルイス血液型との関連(全10回群の一部) ルイス抗原陰性例のCA19-9少量産生と, ルイス抗原陽性例の測定感度(1.2U/ml)未満を認めた. まとめルイス抗原陰性例でCA19-9を少量産生する場合があった. 一方, ルイス抗原陽性例で測定感度未満を示す場合があった. 以上より, 単回のCA19-9測定値からルイス抗原を推測することは困難と思われた. また, 極低値を頻回に認める場合, ルイス抗原陰性の可能性を考慮して他の腫瘍マーカの併用あるいは, ルイス抗原の確認が必要と思われた.
ISSN:1881-3011