1. 東北地域の製剤業務集約について

【目的】日本赤十字社では安全性の向上と安定的な供給を目的として, 血液センターの製剤・検査業務集約化と広域需給管理体制の整備を進めている. 東北地方の県境を越えた製剤業務集約は, 平成20年3月に山形センター, 続いて平成21年3月に岩手センターを対象に宮城センターへの集約を実施した. 今回は, これまでの製剤集約による効果とその影響について検証した. 【結果】山形・岩手センター製剤業務集約により業務の効率化・統一化ができたとともに, 平成20年6月末からは新築された宮城センターに移転したことで, 適切な面積・環境での製造が可能となった. 予約製剤である二次製剤の供給時間は, 三県いずれの医療...

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Veröffentlicht in:日本輸血細胞治療学会誌 2010, Vol.56 (5), p.652-652
Hauptverfasser: 佐々木大, 築舘和良, 小砂子智, 平野健司, 菊地正輝, 澤村佳宏, 伊藤孝
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】日本赤十字社では安全性の向上と安定的な供給を目的として, 血液センターの製剤・検査業務集約化と広域需給管理体制の整備を進めている. 東北地方の県境を越えた製剤業務集約は, 平成20年3月に山形センター, 続いて平成21年3月に岩手センターを対象に宮城センターへの集約を実施した. 今回は, これまでの製剤集約による効果とその影響について検証した. 【結果】山形・岩手センター製剤業務集約により業務の効率化・統一化ができたとともに, 平成20年6月末からは新築された宮城センターに移転したことで, 適切な面積・環境での製造が可能となった. 予約製剤である二次製剤の供給時間は, 三県いずれの医療機関にも前日に発注して頂き, 発注翌日の午前供給としている. 供給施設に変更がないことから, 緊急依頼の二次製剤を除き在庫製品の供給に支障はなく, 三県分の在庫管理が可能となったことから, PC製剤の期限切れは8%から5%へ減少した. しかしながら, PC製剤は他地域からの受入超過の状態である. 【考察】これまでの集約から製剤業務の効率化・適正化が図られ, 安定した在庫管理が可能となった. 今後予定されている秋田, 青森, 福島センターの製剤集約に向けて, 製造体制の整備を進め, 東北地方における血液製剤の安定供給に努めたい.
ISSN:1881-3011