13. アルブミンショック死22例の報告(危険なアルブミン輸注―ARDS死亡例を22例経験して Albumin is a dangerous blood product!)

【目的】人血漿アルブミン液は血漿膠漆浸透圧の一時的回復の目的で使用される血液製剤の1つである. 先進国では危険な輸液製剤として警告するものも少なくないにもかかわらず, 厚労省刊行の血液製剤の使用指針第3版(2005年)では危険性の説明が曖昧である. 今回の調査では, アルブミン液輸液217人中22人は輸液後4日以内に死亡していた. 重傷患者, 特に終末期治療中の患者への使用の危険性を喚起するために報告する. 【結論】1. 過去8年間にalbumin輸注を受けた重傷患者217人の中10%(22人)は4日以内に死亡した. 2. 血液の膠質浸透圧恒常的な維持に自己アルブミンは必須の血漿蛋白質である....

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Veröffentlicht in:日本輸血細胞治療学会誌 2009, Vol.55 (1), p.100-101
Hauptverfasser: 隅田幸男, 八木博司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】人血漿アルブミン液は血漿膠漆浸透圧の一時的回復の目的で使用される血液製剤の1つである. 先進国では危険な輸液製剤として警告するものも少なくないにもかかわらず, 厚労省刊行の血液製剤の使用指針第3版(2005年)では危険性の説明が曖昧である. 今回の調査では, アルブミン液輸液217人中22人は輸液後4日以内に死亡していた. 重傷患者, 特に終末期治療中の患者への使用の危険性を喚起するために報告する. 【結論】1. 過去8年間にalbumin輸注を受けた重傷患者217人の中10%(22人)は4日以内に死亡した. 2. 血液の膠質浸透圧恒常的な維持に自己アルブミンは必須の血漿蛋白質である. 3. 人同種アルブミンの分子多型は複雑である. 多数の供血プール血漿由来の同種アルブミン(液)は多数の型のアルブミン分子の混合液である. 投与された同種異型のアルブミンに対して, 患者は肺胞(細胞)・間質腔・毛細管内で同種免疫応答する. 間質に漏出したアルブミンは水を呼び, スターリング則の均衡は破綻し, ARDS患者の生命を脅かす危険な輸注であろう. しかも高価である. アルブミン含有輸注液(血液以外)は呼吸不全を伴う出血及び敗血症ショック患者への使用は禁忌とすべきであろう.
ISSN:1881-3011