S-02. 血小板製剤の安定供給について
【はじめに】新血液法が施行され, NAT(核酸増幅検査), 保存前白血球除去等の安全対策がなされてきた. また, 細菌感染防止から初流血除去が開始されている. さらに今般, 血小板製剤について有効期限の延長が実施される. 【現状と課題】石川県内において, 平成18年度は, 75,122単位の血小板製剤が供給されている. 一方, 製造本数に対する期限切れ率は5.1%であった, 期限切れの主な原因は, 予備在庫によるものである. 血小板製剤の発注については, 有効期限とドナー確保の問題から, 原則, 前日正午までの予約発注をお願いしている. しかし, 実際には, 発注締め切り後の注文も多く, 当日...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血細胞治療学会誌 2008, Vol.54 (3), p.430-430 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】新血液法が施行され, NAT(核酸増幅検査), 保存前白血球除去等の安全対策がなされてきた. また, 細菌感染防止から初流血除去が開始されている. さらに今般, 血小板製剤について有効期限の延長が実施される. 【現状と課題】石川県内において, 平成18年度は, 75,122単位の血小板製剤が供給されている. 一方, 製造本数に対する期限切れ率は5.1%であった, 期限切れの主な原因は, 予備在庫によるものである. 血小板製剤の発注については, 有効期限とドナー確保の問題から, 原則, 前日正午までの予約発注をお願いしている. しかし, 実際には, 発注締め切り後の注文も多く, 当日発注が20.4%に達している. この発注締め切り時間の設定には, NATの検体を送付する時間も影響している. 夕刻に福知山(京都府)のNATセンターに送付された検体は, 深夜にNAT検査が実施されている. 翌日の朝, 検査結果を受信し, 10時までに製造部門から供給部門へ製剤を出荷する体制が取られている. 平成19年11月中に血小板の有効期限が現行採血後72時間から, 4日間に延長される予定である. 変更後の有効期限は, 4日目(採血日を含めて)の深夜12時までであるが, 延長後も期限切れが生ずる日付には変わりはない. よって, 血小板製剤の予備在庫数を増やすまでには至らない. 【まとめ】血小板製剤についても, 他製剤と同様に予約ではなく当日発注で供給されることが理想ではある. しかし, この場合, 多くの予備在庫が必要となり, 更なる期限切れが生じることは必至である. 輸血を受ける患者さんのことを第一に考えることが最も重要ではあるが, 献血血液は使用されて初めてドナーの善意が生かされることにもご理解をいただきたい. 今後とも. 血小板製剤の円滑な供給のため, 医療機関関係各位のご協力をお願いする次第である. |
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ISSN: | 1881-3011 |