12. 自己血採血へのクリニカルパス導入と改善の取り組み

【はじめに】当院では, 自己血採血は医師の指示のもと看護師が実施している. これまで採血時の方法を中心としたマニュアルはあったが適応基準に関するものはなく医師や看護師間による対応や知識のばらつきがみられた. 今回我々は自己血パスを作成, 導入したのでその取り組みについて報告する. 【自己血採血パスの作成と導入】外科病棟の医師と看護師が中心となり作成した. 院内パス委員会の承認を得た2006年3月から使用を開始し, 病院内で共通なものを使用した. 【導入後の問題と改善策】外来部門ではパス用紙の運用の問題病棟部門では主治医以外のダブルチェックシステムの必要性が生じた. 改善策として, 看護師が医師...

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Veröffentlicht in:日本輸血細胞治療学会誌 2007, Vol.53 (5), p.572-572
Hauptverfasser: 西塚和美, 千葉やし子, 種市光子, 加藤尚子, 平尾良範, 北澤淳一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【はじめに】当院では, 自己血採血は医師の指示のもと看護師が実施している. これまで採血時の方法を中心としたマニュアルはあったが適応基準に関するものはなく医師や看護師間による対応や知識のばらつきがみられた. 今回我々は自己血パスを作成, 導入したのでその取り組みについて報告する. 【自己血採血パスの作成と導入】外科病棟の医師と看護師が中心となり作成した. 院内パス委員会の承認を得た2006年3月から使用を開始し, 病院内で共通なものを使用した. 【導入後の問題と改善策】外来部門ではパス用紙の運用の問題病棟部門では主治医以外のダブルチェックシステムの必要性が生じた. 改善策として, 看護師が医師と輸血療法管理室の間に入って調整を図り, 現場に自己血採血に関する知識を高める働きかけをした. 看護師も検査データを認識し, 適応を確認するようにした. 【パス作成の効果】院内に統一した基準が示されたことで, 外来・病棟での対応やスケジュールにばらつきが少なくなった. また, 輸血管理室からの情報発信や介入により連携が強まり, 医師と看護師の間で輸血について話し合う機会が増えた. 【今後の課題】輸血管理室と連携してパスの分析・修正, 現場へのフィードバックが課題である. また, 院内全体での研修会・看護部での勉強会を継続的に実施することも必要である.
ISSN:1881-3011