8. 医療機関からの赤血球関連依頼検査への対応について

【目的】今回, 適合血液を円滑に供給する上での問題点を検討するため, 医療機関からの依頼検査への対応状況について検討したので報告する. 【方法】2001年から2005年の過去5年間に医療機関から依頼された検査内容を集計し解析した. 【結果】(1)5年間で県内132の医療機関から1217件の検査依頼があり, 299件(24.6%)が血液型検査, 918件(75.4%)が抗体同定検査であった. (2)血液型検査のうち, ABO亜型検査112件, Rh検査34件, まれ血検査153件を行い, Bel, Bm, Dweak, Di(b-), Fy(a-), Jr(a-)等が検出された. (3)抗体検査...

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Veröffentlicht in:日本輸血細胞治療学会誌 2006, Vol.52 (6), p.735-735
Hauptverfasser: 近行正昭, 杉原珠子, 柿本真木子, 金本愛子, 直木恭子, 宮原正行, 土岐博信
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】今回, 適合血液を円滑に供給する上での問題点を検討するため, 医療機関からの依頼検査への対応状況について検討したので報告する. 【方法】2001年から2005年の過去5年間に医療機関から依頼された検査内容を集計し解析した. 【結果】(1)5年間で県内132の医療機関から1217件の検査依頼があり, 299件(24.6%)が血液型検査, 918件(75.4%)が抗体同定検査であった. (2)血液型検査のうち, ABO亜型検査112件, Rh検査34件, まれ血検査153件を行い, Bel, Bm, Dweak, Di(b-), Fy(a-), Jr(a-)等が検出された. (3)抗体検査では, 抗M, 抗P1, 抗Leb等の冷式抗体380件(41.7%), 抗E, 抗E+Fya, 抗E+Dia等のRh系抗体及びその複合抗体131件(14.4%), 抗Dia, 抗Fyb, 抗Jka, 抗Jra等の間接抗グロブリン試験でのみ検出される抗体36件(3.9%)が検出された, また, 自己抗体は275件(30.2%)検出され, その内約31%に抗C+e, 抗E+c等のRh抗原に対する同種抗体が認められた. 【考察】適合血供給において臨床的に意義のある抗体の大半(約86%)は, 抗E, 抗C等のRh系不規則抗体及びその複合抗体に関するものであった. そこで, 岡山センターでは, 日常検査であらかじめ献血者のE抗原, C抗原等の検査を行い, 夜間や緊急時に備えている. また, Diego, Duffy, Kidd, Jr等の抗体については, 医療機関でT&Sが事前に行われることで, 適合血液を円滑に供給することが出来ると考えられる.
ISSN:1881-3011