S-6. 金沢大学医学部附属病院救急部における緊急輸血の実際

当院では, 本年3月に院内輸血療法専門委員会で制定された「救急部における出血性ショック患者に対する緊急及び大量出血の取り決め」に従い, 「血液型判定までの時間的余裕のない場合にはO型(+)の赤血球を使用する」ことを基本方針としている. 今回, その対応手順と3症例の緊急輸血症例を経験したので報告する. 主な対応手順は, (1)早めの輸血部または時間外検査室への連絡(2)患者搬送後30分待てない場合O型(+)赤血球を選択(3)血液型が判明した後は同型血を選択(4)90分以上待てる場合は交差適合血を選択(5)家族等に輸血後O型(+)赤血球を選択した理由の説明と同意書の取得, である. 緊急O型(+...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 2005, Vol.51 (1), p.50-50
1. Verfasser: 後藤由和
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院では, 本年3月に院内輸血療法専門委員会で制定された「救急部における出血性ショック患者に対する緊急及び大量出血の取り決め」に従い, 「血液型判定までの時間的余裕のない場合にはO型(+)の赤血球を使用する」ことを基本方針としている. 今回, その対応手順と3症例の緊急輸血症例を経験したので報告する. 主な対応手順は, (1)早めの輸血部または時間外検査室への連絡(2)患者搬送後30分待てない場合O型(+)赤血球を選択(3)血液型が判明した後は同型血を選択(4)90分以上待てる場合は交差適合血を選択(5)家族等に輸血後O型(+)赤血球を選択した理由の説明と同意書の取得, である. 緊急O型(+)赤血球輸血例の3例はいずれも交通外傷例で, 初期輸液療法に反応しない循環動態の不安定な重症ショック例であった. このうち2例に緊急手術が行われたが全例救命困難であった. 血液型はO型(+)2例B型(+)1例であった.
ISSN:0546-1448