P191-0 副作用患者に対しての洗浄血小板の使用経験
【目的】輸血療法を受ける患者にとって, 副作用は不可避的なものである. 当センターでは, 血小板輸血に際し, 重篤あるいは頻回に即時型非溶血性輸血副作用を起こす患者に対し, 東京都東赤十字血液センター東京都北赤十字血液センターより, 洗浄血小板の技術協力を受けている. その使用経験について報告する. 【症例】(1)71歳男性AML(2)65歳女性MDS(3)72歳男性ALL(4)67歳男性AMMoL. 濃厚血小板使用時の副作用回数及び症状は(1)13回, 全身の膨瘤疹(2)4回, 全身の蕁麻疹及び眼瞼浮腫(3)16回, 蕁麻疹及びRC-MAPの使用でも副作用出現(他症例の副作用は血小板使用時の...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 2004, Vol.50 (2), p.364-364 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】輸血療法を受ける患者にとって, 副作用は不可避的なものである. 当センターでは, 血小板輸血に際し, 重篤あるいは頻回に即時型非溶血性輸血副作用を起こす患者に対し, 東京都東赤十字血液センター東京都北赤十字血液センターより, 洗浄血小板の技術協力を受けている. その使用経験について報告する. 【症例】(1)71歳男性AML(2)65歳女性MDS(3)72歳男性ALL(4)67歳男性AMMoL. 濃厚血小板使用時の副作用回数及び症状は(1)13回, 全身の膨瘤疹(2)4回, 全身の蕁麻疹及び眼瞼浮腫(3)16回, 蕁麻疹及びRC-MAPの使用でも副作用出現(他症例の副作用は血小板使用時のみ)(4)6回, 全身の蕁麻疹であり, すべての症例において輸血前にステロイドの投与を行っていたが, 副作用は予防できなかった. 血液センターでの副作用報告後の検査において, 症例(2)について, ハプトグロビン検出限界以下, 抗α2マクログロブリン抗体弱陽性の結果が得られたが, 副作用との因果関係は確定できなかった. また, 他の症例については, 異常は認められなかった. 【結果】全ての症例において, 洗浄血小板の使用により, 輸血副作用は回避することができた. 輸血後24時間のCCI(×104)の平均は症例(1)から順に, 2.5, 2.0, 0.9, 1.1であり, 通常の血小板に比べ, 輸血効果に遜色なかった. 【考察】血液疾患の患者において, 治療中の支持療法として血小板輸血は欠かせないものである. しかしその際に起こる副作用は, 患者に肉体的精神的負担となる. 精査により, タンパクに対する抗体やその欠損が認められない患者においても, 洗浄によりその副作用が完全に回避でき, QOLの向上にも大いに貢献していると考えられた. |
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ISSN: | 0546-1448 |