P156 全白動輸血検査システムにおける不規則抗体スクリーニングの解析
【目的】不規則抗体検査は輸血部門の主要な業務であるが, 近年の検査機器試薬の進歩により, 検査方法の変遷がみられている. 当院では2002年10月よりAuto Vue(AV)を導入し, 不規則抗体スクリーニング(Scr)を従来の試験管法からカラム凝集法に変更した. AVにおけるScr結果について解析したので報告する. 【対象および方法】2003年1月から12月までにAVにてScrを実施した検体(既知の不規則抗体陽性検体は除外)を対象とした. AVでのScr[カラム凝集法によるフィシン2段法(F法)とLISSを用いた抗グロブリン法(C法)]で陰性を示さなかった検体について, 試験管法によるブロメ...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 2004, Vol.50 (2), p.346-346 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】不規則抗体検査は輸血部門の主要な業務であるが, 近年の検査機器試薬の進歩により, 検査方法の変遷がみられている. 当院では2002年10月よりAuto Vue(AV)を導入し, 不規則抗体スクリーニング(Scr)を従来の試験管法からカラム凝集法に変更した. AVにおけるScr結果について解析したので報告する. 【対象および方法】2003年1月から12月までにAVにてScrを実施した検体(既知の不規則抗体陽性検体は除外)を対象とした. AVでのScr[カラム凝集法によるフィシン2段法(F法)とLISSを用いた抗グロブリン法(C法)]で陰性を示さなかった検体について, 試験管法によるブロメリン1段法とPEGを用いた抗グロブリン法にて再検査を行った. さらに陽性検体は抗体同定用パネルを用いて試験管法で同定した. 【結果】AVで実施したScr総数は9,192件で, そのうち再検査を要したものはF法237件(2.6%), C法129件(1.4%), F+C法48件(0.5%)であった. 再検査の結果, 抗体が同定されたものはF法15件(0.2%), C法14件(0.2%), F+C法30件(0.3%)であり, フィブリン析出などにより再検査を要したものは112件(1.2%)であった. また, 再検査で抗体が同定されなかったF法の反応強度は, スコア0.5:70件(31.5%), スコア1:74件(33.3%), スコア2:23件(10.4%), スコア3:9件(4.1%), スコア4:2件(0.9%)であった. 一方, AV導入以前に検討した111検体についても, 試験管法のみによる抗体同定例は0件であった. 【考察】AVによるScrは感度が高く, 再検率が増す傾向にある. しかし, バーコードによる検体処理システムと双方向オンラインシステムを併用したAVの導入は, 輸血検査の安全性と効率性の向上に有用であると考えられる. |
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ISSN: | 0546-1448 |