P35 東京臍帯血バンクからの海外への臍帯血出庫と移植成績

東京臍帯血バンクはこれまで海外からの検索依頼, 出庫要請を受け2003年12月までに8例に出庫した. 今回われわれはバンクとしての対応および問題点, 移植成績について検討したので報告する. 【方法】海外からのNetcord/BMDW/AsiaCordを介して臍帯血の検索または希望を受ける. HLA, コロニー, CD34+細胞数およびVirus検査等詳細を仮報告する. 移植施設は検索結果または結果確認作業から希望臍帯血を選択する. 更に移植施設または移植コーディネート機関からHLA確認希望を受け, HLA再検査を含めたサンプル解凍検査を行い報告する. FAXまたはe-mailで移植日程を調整し...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 2004, Vol.50 (2), p.286-286
Hauptverfasser: 長村井上登紀子, 崔硯, 須郷美智子, 高橋敦子, 塩谷美夏, 平井雅子, 高田圭, 麦島秀雄, 幸道秀樹, 浅野茂隆, 高橋恒夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:東京臍帯血バンクはこれまで海外からの検索依頼, 出庫要請を受け2003年12月までに8例に出庫した. 今回われわれはバンクとしての対応および問題点, 移植成績について検討したので報告する. 【方法】海外からのNetcord/BMDW/AsiaCordを介して臍帯血の検索または希望を受ける. HLA, コロニー, CD34+細胞数およびVirus検査等詳細を仮報告する. 移植施設は検索結果または結果確認作業から希望臍帯血を選択する. 更に移植施設または移植コーディネート機関からHLA確認希望を受け, HLA再検査を含めたサンプル解凍検査を行い報告する. FAXまたはe-mailで移植日程を調整しながらワールドクリエに凍結臍帯血の搬送を依頼する. 移植結果はEUROCORD書式にて回収した. 【移植結果】8例中日系人は1例. 疾患および国名はAML再発(multi)1例(USA), IPEX(USA)1例, SCID(英国)1例, X-Linked CGL(New Zealand)1例, Familial HLH(チリ)1例, サラセミアーb2例およびAML(ベトナム)であった. HLAはAML(multi)の症例は完全一致, その他は1-2度のHLA不一致であった. また生着は8例中Familial HLHの早期死亡以外は7例に認め, うちAML再発(multi)例は混合キメラ, サラセミアは晩期拒絶を認めた. 死因はAML(multi)で敗血症(25日), IPEXは肺水腫, イレウス(73日), Familial HLHは真菌感染症(3日)であった. その他の症例は観察期間74-504日にて生存中である. 【結語】海外からの要請に応えて8例に安全に凍結臍帯血を出庫, 移植することが可能であり7例に生着が確認された. 先天性疾患でかつ緊急性の高い要請が多く今後も迅速かつ確実な出庫手順の確立が必要と思われた.
ISSN:0546-1448