22.日本赤十字献血HTLV-I陽性者におけるHTLV-I関連疾患の解析
【目的】1999年4月より日赤にて献血の際, HTLV-I感染通知の希望があれば通知され, 希望者は医療機関にて相談するようになった. 当科にも相談があり, これらの自覚的には症状のないキャリアーにおいてHTLV-I関連症状, 疾患検査所見を検討した. 【対象, 方法】家族歴, 既往歴, 一般診察および神経学的診察を行い, CBC, CD4, 8, 及びHTLV-Iプロウイルスの定量及びtaxのsubgroup分類を行った. 【成績, 結論】1. ATLやHAMの家族歴のあるキャリアーは家族歴のないキャリアーよりもHTLV-Iプロウイルスが多く遺伝的背景の存在が考えられた. 2. 111名中,...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 2004, Vol.50 (1), p.115-115 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】1999年4月より日赤にて献血の際, HTLV-I感染通知の希望があれば通知され, 希望者は医療機関にて相談するようになった. 当科にも相談があり, これらの自覚的には症状のないキャリアーにおいてHTLV-I関連症状, 疾患検査所見を検討した. 【対象, 方法】家族歴, 既往歴, 一般診察および神経学的診察を行い, CBC, CD4, 8, 及びHTLV-Iプロウイルスの定量及びtaxのsubgroup分類を行った. 【成績, 結論】1. ATLやHAMの家族歴のあるキャリアーは家族歴のないキャリアーよりもHTLV-Iプロウイルスが多く遺伝的背景の存在が考えられた. 2. 111名中, ATL3名, ブドウ膜炎の既往を4名, 下肢深部腱反射亢進を7名に, 夜間頻尿を3名に認めた. CD4/8比は下肢深部腱反射亢進の見られた症例で(mean±SD, 1.3±0.2)正常なもの(1.7±0.6)よりも優意に低く何らかの免疫学的異常が存在するものと思われた. 3. 夫婦間感染は今回HTLV-I陽性である17名の夫(平均43才)についてその妻が検討できたが2名のみが陽性で従来の報告よりも低かった. 4. 下肢深部腱反射亢進, 夜間頻尿, ブドウ膜炎の既往のある症例はtaxAでtaxB HTLV-Iに感染しているよりも有意に多く(χ2=4.72, p=0.027, oddds比8.5, condidence interval 1.5-47.9), HTLV-IのsubgroupでHTLV-I関連の炎症性疾患へのリスクが異なる事が示唆された. 5. 若年男性(特に学校での献血)では感染通知希望のinformed consentを十分行う必要があると考える. |
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ISSN: | 0546-1448 |