P214臍帯血CD34+細胞から培養にて生成した好中球の機能

【目的】穎粒球輸血のために培養で得られた好中球が応用可能であるか否かを検討する. 【方法】ヒト臍帯血単核球から免疫磁気ビーズ法にてCD34+細胞を純化した. サイトカインとしてSCF+IL-3+G-CSFを添加して14日間培養した系(1段法), SCF+TPO+FLを添加して7日間, ついでSCF+IL-3+G. CSFに換えて14日間, 計21日間培養した系(2段法)群に分けた. 血清はFCS, ヒトAB血清を20%添加で使用し, 無血清培地(X-VIVO10)も検討した. 1週間毎に細胞数, 細胞分画, CD15+細胞を算定した. 好中球機能としてfMLPに対する遊走能, DCFHを用いた...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 2003, Vol.49 (2), p.341-341
Hauptverfasser: 呉政宏, 池淵研二, 山本清高, 西村元子, 高梨美乃子, 佐竹正博, 伊藤嘉浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】穎粒球輸血のために培養で得られた好中球が応用可能であるか否かを検討する. 【方法】ヒト臍帯血単核球から免疫磁気ビーズ法にてCD34+細胞を純化した. サイトカインとしてSCF+IL-3+G-CSFを添加して14日間培養した系(1段法), SCF+TPO+FLを添加して7日間, ついでSCF+IL-3+G. CSFに換えて14日間, 計21日間培養した系(2段法)群に分けた. 血清はFCS, ヒトAB血清を20%添加で使用し, 無血清培地(X-VIVO10)も検討した. 1週間毎に細胞数, 細胞分画, CD15+細胞を算定した. 好中球機能としてfMLPに対する遊走能, DCFHを用いた過酸化水素産生能, ラテックスビーズ貧食能を検討した. 【成績】1段法では14日間で100-300倍, 2段法では14日で50-250倍, 21日で500-2500倍に細胞数が増加した. CD15+細胞比率はいずれも60-80%の範囲であった. 血清の違いではFCS>X-VIVO10>AB血清が細胞数, CD15+細胞比率とも最大値を示した. 好中球機能としての遊走能はいずれの系でも陽性率が低かったが, 過酸化水素産生能, 貧食能は, 末梢血好中球と同等あるいはそれ以上であった. 【結論】培養系で得られた好中球は生体に投与された場合にも機能を保持しているか, あるいは好中球輸注そのものが活性酸素障害を起こす引き金にならないか, in vivo系を工夫して検討したい.
ISSN:0546-1448