輸血療法委員会活動によるFFPの使用抑制

【目的】厚生労働省の使用指針の通知に伴って, 院内における血液の適正使用を推進してきたが, 明らかな効果がなかった. このため, 重点的にFFP使用抑制を目的として輸血療法委員会で様々な取り組みを実施したので報告する. 【方法1】1)月別科別血液製剤使用状況報告 2)使用時における血液凝固検査の有無, 検査値での適正評価 3)他病院との使用量の比較 4)主要6診療科の保険減点の提示 5)特定診療科への適正使用へのアプローチ 6)PT検査成績の「%」値の併記 7)製剤廃棄理由書の分析等を輸血部で実施した. 【方法2】輸血療法委員会, 臨床部長会でその結果を報告し適正輸血を指導した. 【結果】1....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Hauptverfasser: 幅省三, 佐々木尚武, 深川良子, 紺野美紀, 小菅隆雄, 松崎道男
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】厚生労働省の使用指針の通知に伴って, 院内における血液の適正使用を推進してきたが, 明らかな効果がなかった. このため, 重点的にFFP使用抑制を目的として輸血療法委員会で様々な取り組みを実施したので報告する. 【方法1】1)月別科別血液製剤使用状況報告 2)使用時における血液凝固検査の有無, 検査値での適正評価 3)他病院との使用量の比較 4)主要6診療科の保険減点の提示 5)特定診療科への適正使用へのアプローチ 6)PT検査成績の「%」値の併記 7)製剤廃棄理由書の分析等を輸血部で実施した. 【方法2】輸血療法委員会, 臨床部長会でその結果を報告し適正輸血を指導した. 【結果】1. 使用時における血液凝固検査有無, 検査値での適正評価では70%が適応外であることが判明した. 2. 平成12年度のFFP使用量は19602単位, 13年度は14295単位であり, 14年度は約9000単位の見込みとなっており, この2年間で約10000単位の減少が推定される. 診療科別では救命救急センターが著明(13年度前年比3600単位減)に減少しており, 次いで消化器病センター(13年度前年比1200単位減)となってし, る. 【考察】当委員会活動の中で, 非常にインパクトを与えたのは, 適応外使用が70%もあったこと, 他病院との使用量の比較と保険減点の提示であり, 適正使用や病院経営に目覚めたと感じる. 輸血療法委員会の活動は地味ではあるが重要であり, 各委員の理解と指導の賜物である. 今後も血液製剤適正使用の取り組みの強化を痛感した.
ISSN:0546-1448