P-142 希釈式自己血輸血でのトリメタファンによる低血圧麻酔が循環動態,内臓血流に及ぼす影響
(目的)血液希釈式自己血輸血に低血圧麻酔を併用すれば同種血輸血の回避に有用である. 今回, 血液希釈状態を作製し, トリメタファン(TMP)による低血圧麻酔を行った際の異なる平均動脈圧が循環動態, 内臓血流に及ぼす影響を検討したので報告する. (対象)対象は雑種成犬で平均動脈圧が100mmHgになるように吸入麻酔薬で調節し対照値を測定した. 血液希釈状態の作成は対象から20ml/kg採血し同量のサリンヘスを輸液した. 低血圧麻酔はTMPの持続投与により行った. 対象を平均動脈圧により2群に分け, A群は70mmHg, B群は50mmHgとした. 内臓血流は肝臓, 腎臓皮質, 随質, 膵臓を測定...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 2002, Vol.48 (2), p.226-226 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | (目的)血液希釈式自己血輸血に低血圧麻酔を併用すれば同種血輸血の回避に有用である. 今回, 血液希釈状態を作製し, トリメタファン(TMP)による低血圧麻酔を行った際の異なる平均動脈圧が循環動態, 内臓血流に及ぼす影響を検討したので報告する. (対象)対象は雑種成犬で平均動脈圧が100mmHgになるように吸入麻酔薬で調節し対照値を測定した. 血液希釈状態の作成は対象から20ml/kg採血し同量のサリンヘスを輸液した. 低血圧麻酔はTMPの持続投与により行った. 対象を平均動脈圧により2群に分け, A群は70mmHg, B群は50mmHgとした. 内臓血流は肝臓, 腎臓皮質, 随質, 膵臓を測定した, (結果)血液希釈状態では両群とも対照値に比べ心係数, 心収縮力, 腎臓皮質, 随質血流は有意に増加し, 体血管抵抗は有意に減少した. 低血圧麻酔開始により, 両群とも心拍数, 平均動脈圧, 心収縮力, 肝臓, 腎臓皮質, 随質血流は減少した, 両群間の比較では, 心拍数, 平均動脈圧, 平均肺動脈圧, 心係数および全ての内臓血流でA群がB群に比べ有意に高い値を示した. (結論)血液希釈式自己血輸血にトリメタファン低血圧麻酔を併用する際には, 平均動脈圧の設定を70mmHgで行う場合に比べ50mmHgの設定では循環動態, 腹部内臓血流維持の点で不利になることが示唆された. |
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ISSN: | 0546-1448 |