O-010 輸血および細胞移植業務における検査技師の役割
[はじめに]当院では, 平成12年度より輸血部から輸血, 細胞移植部へ名称が変更された. 現在, 輸血と細胞移植に関わる2つの業務を日常的に行っている. これらの業務に対する検査技師の役割を紹介する. [業務体制]臨床検査技師8名, 看護婦1名, 医師4名, 業務補助2名で構成されている. 昭和61年度より, 臨床検査部の協力を得て24時間体制で輸血検査を行っている. 平成14年度より, 当部の技師のみで24時間体制の輸血検査を行う予定である. [輸血関連の業務]1)管理業務:血液製剤の発注, 納品, 出庫, 副作用調査, 2)一般輸血検査業務:血液型検査, 抗赤血球抗体検査, 交差適合試験,...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 2002, Vol.48 (2), p.131-131 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [はじめに]当院では, 平成12年度より輸血部から輸血, 細胞移植部へ名称が変更された. 現在, 輸血と細胞移植に関わる2つの業務を日常的に行っている. これらの業務に対する検査技師の役割を紹介する. [業務体制]臨床検査技師8名, 看護婦1名, 医師4名, 業務補助2名で構成されている. 昭和61年度より, 臨床検査部の協力を得て24時間体制で輸血検査を行っている. 平成14年度より, 当部の技師のみで24時間体制の輸血検査を行う予定である. [輸血関連の業務]1)管理業務:血液製剤の発注, 納品, 出庫, 副作用調査, 2)一般輸血検査業務:血液型検査, 抗赤血球抗体検査, 交差適合試験, 抗血小板抗体検査, 血液型不適合妊娠検査, 抗DIg投与検査, ドナー感染症検査, 3)血液製剤への放射線照射, 4)自己血:採血, 処理, 調整, 保存管理, 5)針刺し事故時の感染症検査:HBs抗原と抗体, HBc抗体, HBe抗原と抗体, HCV抗体, 6)教職員および学生の感染症検診:HBs抗原と抗体, HCV抗体, 7)血液製剤の調整:血小板やMAPの洗浄, 合成血作成, 新生児輸血における血液製剤の分割等である. [細胞移植関連の業務]1)HLA関連検査(ABC, DR, DRB1, リンパ球クロスマッチ), 2)フローサイトメトリー検査(造血器腫瘍細胞表面マーカー, CD34陽性率), 3)末梢血幹細胞移植:末梢血幹細胞の採取, 処理, 調整, 保存管理, CD34 ポジテブセレクション, コロニーアッセイ, カウント, 4)骨髄移植:ABO不適合時の赤血球や血漿の除去, 処理, 保存管理, 調整, 5)臍帯血処理, 保存管理, コロニーアッセイ, カウント, 6)血管再生に用いる骨髄および末梢血細胞移植:処理, 調整, コロニーアッセイ, カウント等である. 移植用細胞の処理は, 平成13年2月に設置された臨床用細胞プロセシング室で行っている. [考察]最近, 造血幹細胞移植に関連する業務が増えている. 今後, 血液製剤の適正使用を推進し, 自己血の啓蒙を行い, 造血幹細胞移植を含む移植医療や再生医療への積極的なサポートに取り組む所存である. |
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ISSN: | 0546-1448 |