MPHA法による抗血小板抗体スクリーニング検査の評価
「目的」 抗血小板抗体は, 血小板輸血不応状態(PTR)の主な原因の一つと考えられている. 今回我々は, MPHA法による抗血小板抗体検出キット(オリビオ及びオリビオ2, オリンパス社製)を用いて当院におけるスクリーニング検査を行ったのでこの現状と評価を報告する. 「対象及び方法」 1993年4月から1999年3月までに当院を受診し血小板輸血を行った患者を対象とした. 被検検体は, 血小板輸血毎に血清を-20℃で凍結保存し, 週1回抗血小板抗体スクリーニング検査を実施した. MPHA陽性患者については抗HLA抗体及び抗HPA抗体の判定を行い, 必要に応じて血液センターに特異性解析を依頼した....
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Zusammenfassung: | 「目的」 抗血小板抗体は, 血小板輸血不応状態(PTR)の主な原因の一つと考えられている. 今回我々は, MPHA法による抗血小板抗体検出キット(オリビオ及びオリビオ2, オリンパス社製)を用いて当院におけるスクリーニング検査を行ったのでこの現状と評価を報告する. 「対象及び方法」 1993年4月から1999年3月までに当院を受診し血小板輸血を行った患者を対象とした. 被検検体は, 血小板輸血毎に血清を-20℃で凍結保存し, 週1回抗血小板抗体スクリーニング検査を実施した. MPHA陽性患者については抗HLA抗体及び抗HPA抗体の判定を行い, 必要に応じて血液センターに特異性解析を依頼した. 「結果」 1993年4月から1999年3月までの検査件数は, 11,159件, MPHA陽性件数は939件, 陽性率は8.4%であった. また, MPHA陽性患者120例の抗HLA抗体は57例(47.5%), 抗HPA抗体は9例(7.5%), 抗HLA抗体と抗HPA抗体を同時に認めたのは12例(10.0%), 陰性は42例(35.0%)であった. 検査不一致例の精査はしていないが, そのうち2例に輸血副作用が発生し, 追跡調査の結果, 抗HLA抗体は陽性であった. また, 抗HPA抗体は6例が同定された. さらに, 血液センターに特異性解析を20例依頼し, 15例でHLA-PCを依頼することになった. |
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ISSN: | 0546-1448 |