Escherichia coliによるAcqllired BおよびTk-polyagglutinationの1例

「目的」 ABO血液型検査でオモテ・ウラ検査の不一致を認め, 精査の結果Escherichia coli(E.coli)により, Acquired BにTk-polyagglutinationを伴って発現していると考えられた症例を経験したので報告する. 「症例」 71才, 女性. 平成12年7月, 潰瘍性大腸炎と診断されプレドニゾロン内服による治療を開始された. しかし症状の改善は見られず, 下血, 倦怠感著明のため同年11月当院入院となる. 「輸血検査」 入院時のABO血液型はオモテ検査AB型, ウラ検査A型. オモテ, ウラ検査の凝集にFree cellなし. 抗Bとは動免(3+), 人免...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 2001, Vol.47 (2), p.223-223
Hauptverfasser: 尾崎牧子, 松田幸子, 井浦登志実, 松崎浩史, 竹吉悟, 矢野健一, 御手洗安興, 小河英人, 山野孟
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」 ABO血液型検査でオモテ・ウラ検査の不一致を認め, 精査の結果Escherichia coli(E.coli)により, Acquired BにTk-polyagglutinationを伴って発現していると考えられた症例を経験したので報告する. 「症例」 71才, 女性. 平成12年7月, 潰瘍性大腸炎と診断されプレドニゾロン内服による治療を開始された. しかし症状の改善は見られず, 下血, 倦怠感著明のため同年11月当院入院となる. 「輸血検査」 入院時のABO血液型はオモテ検査AB型, ウラ検査A型. オモテ, ウラ検査の凝集にFree cellなし. 抗Bとは動免(3+), 人免(2+), モノクロ(-). 血清中にA型転移酵素のみを認め, 唾液中にA型物質, H型物質を認めた. 直接クームス試験(-), 不規則抗体(-). 患者血球のアセチル化により抗Bとの反応は消失した. 患者血清は正常A血球をAcquired B化した. また, AB型血清10例中4例に(1+~2+), ピーナツレクチンに(1+, 酵素処理により増強)の凝集を認めたため, polyagglutinationを疑い精査を行った. 各種レクチン, モノクローナル抗体との反応から, Acquired BにTk-polyagglutinationを伴って発現していることを確認した.
ISSN:0546-1448