自家末梢血幹細胞移植における移植CD34陽性細胞数と各血球回復日数および血小板輸血量との相関について

目的:造血幹細胞移植療法における移植CD34陽性細胞数と造血回復能との関連について検討した. 対象:当院における11回の自家末梢血幹細胞移植(セミノーマ2名, NHL6名)を対象とした. 方法:造血回復は好中球500/ul, 血小板20,000/ulに達したそれぞれの日とした. 移植CD34陽性細胞数と好中球の回復日数, 血小板の回復日数, 血小板輸血量について回帰分析を行った. 結果:移植細胞数と好中球回復日数との相関係数は-0.6393(p<0.05)であった. 移植細胞数と血小板の回復日数および血小板輸血量との相関はそれぞれ-0.2668, -0.2334といずれも統計学的に有意ではなか...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 2000, Vol.46 (4), p.457-457
Hauptverfasser: 波多野寛治, 高橋俊二, 大嶋明子, 佐藤伸二, 近藤慈夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:造血幹細胞移植療法における移植CD34陽性細胞数と造血回復能との関連について検討した. 対象:当院における11回の自家末梢血幹細胞移植(セミノーマ2名, NHL6名)を対象とした. 方法:造血回復は好中球500/ul, 血小板20,000/ulに達したそれぞれの日とした. 移植CD34陽性細胞数と好中球の回復日数, 血小板の回復日数, 血小板輸血量について回帰分析を行った. 結果:移植細胞数と好中球回復日数との相関係数は-0.6393(p<0.05)であった. 移植細胞数と血小板の回復日数および血小板輸血量との相関はそれぞれ-0.2668, -0.2334といずれも統計学的に有意ではなかった. 考察:移植CD34陽性細胞数の増量によって好中球回復日数は短縮しており感染症の減少に寄与している可能性が示唆された. しかし血小板の回復は必ずしも短縮しないことから, 造血遷延例の原因の検討等が必要と考えられた.
ISSN:0546-1448