発作性寒冷血色素尿症(PCH)の1症例

発作性寒冷血色素尿症(以下PCHと略す)は, 自己免疫性溶血性貧血の一種であるが頻度は低い. この疾患の原因となるDonath-Landsteiner抗体(以下D-L抗体と略す)は, 低温で赤血球に感作し次いで加温することによって溶血を生じる. 今回, 我々はこのD-L抗体を検出しPCHの症例を経験したので報告する. 症例:患者;34歳女性. 輸血歴;3歳. 妊娠歴;32歳(流産), 34歳(正常分娩). 現病歴;1997年2月, 上気道炎症状が続き, 黒褐色尿を認めたため近医受診潜血強陽性, 沈査にてRBC乏しくヘモグロビン尿を疑われ入院. 入院時検査所見;尿はコーラ色, 蛋白(2+), 潜...

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Hauptverfasser: 続隆文, 松岡幸則, 寺本志保, 望月章寛, 井上史子, 楠本行彦, 内山清子
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:発作性寒冷血色素尿症(以下PCHと略す)は, 自己免疫性溶血性貧血の一種であるが頻度は低い. この疾患の原因となるDonath-Landsteiner抗体(以下D-L抗体と略す)は, 低温で赤血球に感作し次いで加温することによって溶血を生じる. 今回, 我々はこのD-L抗体を検出しPCHの症例を経験したので報告する. 症例:患者;34歳女性. 輸血歴;3歳. 妊娠歴;32歳(流産), 34歳(正常分娩). 現病歴;1997年2月, 上気道炎症状が続き, 黒褐色尿を認めたため近医受診潜血強陽性, 沈査にてRBC乏しくヘモグロビン尿を疑われ入院. 入院時検査所見;尿はコーラ色, 蛋白(2+), 潜血(3+). WBC6,800/μL,Hb12.3g/dL,Ht37.0%, Plt 307,000/μL,LDH2,482, T-Bill. 4, GOT43, GPT20, BUN22.9, 寒冷凝集素64, 梅毒反応(-), ウィルス感染(-).
ISSN:0546-1448