本邦におけるB型肝炎ウイルスのgenotypeの検討

「目的」B型肝炎ウイルス(HBV)はその遺伝子配列の分子進化学的分類から6つのgenotypeに分類されるが, その臨床的・疫学的意義は不明である. そこで, 今回我々は本邦におけるHBV genotypeの分布につき検討した. 「方法」我々の開発したRestriction fragment length polymorphism(RFLP)法で測定した. 対象は北海道から沖縄までの日本各地の10大学でfollowされているHBsAg陽性患者計478名である. 「結果」Genotype A(G-A)は8名(1.7%), Genotype B(G-B)は51名(10.7%), Genotype...

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Hauptverfasser: 越知則予, 佐久川廣, 大川トヨ子, 小池史泰, 佐藤茂, 坂野章吾, 脇田充史, 向出雅一, 溝上雅史
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」B型肝炎ウイルス(HBV)はその遺伝子配列の分子進化学的分類から6つのgenotypeに分類されるが, その臨床的・疫学的意義は不明である. そこで, 今回我々は本邦におけるHBV genotypeの分布につき検討した. 「方法」我々の開発したRestriction fragment length polymorphism(RFLP)法で測定した. 対象は北海道から沖縄までの日本各地の10大学でfollowされているHBsAg陽性患者計478名である. 「結果」Genotype A(G-A)は8名(1.7%), Genotype B(G-B)は51名(10.7%), Genotype C(G-C)は405名(84.9%), Genotype D(G-D)は1名(0.2%), Genotype E,F,Gは認めなかった. 12名(2.5%)が判定不能であった. 一方, 地区別にみると, 沖縄ではG-Bが67%と多かったが, 他地域ではG-Cが86-97%と主であった. また, 沖縄以外の地区では, G-Bは2-12%と少なかったが, 北方程多いNorth-South gradientを認めた. HBeAgとの関係でみるとG-BがG-Cと比較して明らかに少なかった(P<0.05). また, 現在献血者についても検討中である.
ISSN:0546-1448