当院における超低出生体重児の輸血の検討
[目的]エリスロポエチン製剤(EPO)投与による未熟児貧血の有効性は実証されているが, 超低出生体重児(ELBW, 1000g未満)については明らかでない. そこで当院NICUにおける過去10年間のELBWへの輸血(含walking donorからの輸血)の実態を調査し, 検討を加えた. [対象及び方法]1989年1月より1998年12月までに入院した1000g以上の極低出生体重児(VLBW)221例とELBW159例について輸血個数, EPO使用の有無, 呼吸管理の有無(含日数)と輸血例(輸血回数, 1回輸血量)との関係について解析した. [結果]輸血例数はELBW88例(55.3%), V...
Gespeichert in:
Hauptverfasser: | , , , , |
---|---|
Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | [目的]エリスロポエチン製剤(EPO)投与による未熟児貧血の有効性は実証されているが, 超低出生体重児(ELBW, 1000g未満)については明らかでない. そこで当院NICUにおける過去10年間のELBWへの輸血(含walking donorからの輸血)の実態を調査し, 検討を加えた. [対象及び方法]1989年1月より1998年12月までに入院した1000g以上の極低出生体重児(VLBW)221例とELBW159例について輸血個数, EPO使用の有無, 呼吸管理の有無(含日数)と輸血例(輸血回数, 1回輸血量)との関係について解析した. [結果]輸血例数はELBW88例(55.3%), VLBW82例(37.1%)であった. EPO投与は生後2週以降のVLBWでHb12g/d未満で200dU/kg週2回皮下注の基準で1991年4月より開始された. EPO導入前後のVLBWの輸血例数を比較すると有意差(P<0.005)が認められたが(44/54例vs 45/149例), ELBWでは両群間に差がなかった(51/59例vs 78/100例). 1人あたりの輸血回数はVLBW(2.8±0.7 vs 1.1±0.6), ELBW(3.0±0.4 vs 1.5±0.8)で有意差(P=0.03)が認められた. 1回輸血量はほぼ全例10ml/kgであった. 無輸血例では呼吸障害は軽度で, 輸血回数が多い例ほど長期の呼吸管理がされていた. walking donorからの輸血は1987年度はVLBWの輸血例の95%に行われていたが, 以後減少し1991年に廃止された. |
---|---|
ISSN: | 0546-1448 |