As-PCR法を用いたABO遺伝子検査簡易化の試み

「目的」ABO式血液型のDNAレベルでの遺伝子型判定は亜型等のウラ・オモテ不一致例においても有用である. しかし遺伝子診断を行うにはサーマルサイクラーを始め, 特殊な装置を必要とする. 今回我々は簡便に遺伝子型判定を行えるよう, 市販の抽出キットを用いて, 日常に使用される遠心領域でのDNA抽出を試みた. また遺伝子型判定は対立遺伝子間の変異に応じてデザインしたプライマーを用いて, 増幅産物の有無を確認するallele specific-PCR(As-PCR)法を酵素発色で判定する方法で検討した. 「方法」DNA抽出の検討はセパジーン(三光純薬)を用いた. 操作法は説明書に準じて抽出した従来法...

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Hauptverfasser: 井上理恵子, 冨山秀和, 大曽根和子, 溝上千秋, 金子強, 西田淳二, 鎌倉正英
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」ABO式血液型のDNAレベルでの遺伝子型判定は亜型等のウラ・オモテ不一致例においても有用である. しかし遺伝子診断を行うにはサーマルサイクラーを始め, 特殊な装置を必要とする. 今回我々は簡便に遺伝子型判定を行えるよう, 市販の抽出キットを用いて, 日常に使用される遠心領域でのDNA抽出を試みた. また遺伝子型判定は対立遺伝子間の変異に応じてデザインしたプライマーを用いて, 増幅産物の有無を確認するallele specific-PCR(As-PCR)法を酵素発色で判定する方法で検討した. 「方法」DNA抽出の検討はセパジーン(三光純薬)を用いた. 操作法は説明書に準じて抽出した従来法と, 低速遠心で抽出を行う低速変法で実施し, 抽出された核酸量を吸光度より算出し比較した. As-PCRはA,B,O各特異性プライマーを作成し, 各々261と293,803,261をターゲットとした. また5’プライマーにピオチンを, 3’プライマーにはDIGを標識して増幅した. 増幅した反応液はストレブトアピジン固相化マイクロプレートに分注し, ALP標識抗DIG抗体と反応後, 発色操作を行い, 目視およびプレートリーダーを用いて吸光度を測定した.
ISSN:0546-1448