新しい血液保存液CPDA-1液利用による術前貯血期間延長法

「目的」CPD加血液バッグを用いて術前貯血を行う場合は貯血期間が3週間に制約されているため, 貯血量が限られる. そのため, 採血戻し輸血法(戻し)や凍結保存法(凍結)あるいはMAP液を利用するなどの貯血期間延長法が試みられている. ところが, 各々の方法には, 1回の操作に長時間を要す, コストが高い, 血液バッグ用遠心器が必要, などの問題がある. 従って, 全血で長期液状保存が出来る方法が望まれている. 平成11年11月, わが国でも5週間の全血保存液としてCPDA-1液(カーミCA液)が承認された. そこで, CPDA・1液の使用により戻しや凍結保存を回避できる割合, およびCPDA-...

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Hauptverfasser: 脇本信博, 杉山美雪, 大曽根和子, 柴田洋一, 十字琢夫
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」CPD加血液バッグを用いて術前貯血を行う場合は貯血期間が3週間に制約されているため, 貯血量が限られる. そのため, 採血戻し輸血法(戻し)や凍結保存法(凍結)あるいはMAP液を利用するなどの貯血期間延長法が試みられている. ところが, 各々の方法には, 1回の操作に長時間を要す, コストが高い, 血液バッグ用遠心器が必要, などの問題がある. 従って, 全血で長期液状保存が出来る方法が望まれている. 平成11年11月, わが国でも5週間の全血保存液としてCPDA-1液(カーミCA液)が承認された. そこで, CPDA・1液の使用により戻しや凍結保存を回避できる割合, およびCPDA-1液導入に伴なう経済効果を検討したので報告する. 「方法」対象:19997年以後, 整形外科手術前に貯血を行った520例. 採血・貯血法:週1回CPD加血液バッグを用い採血を行い, 貯血期間が3週以内の血液は全血保存, 3週以上の血液は戻しあるいは凍結を行った. 検討項目:過去3年間の貯血結果から, CPDA-1液を使用した場合に戻しや凍結を回避できる割合およびCPDA-1加バッグを用いた場合に削減できる医療費を検討した.
ISSN:0546-1448