緊急輸血時の病院間の連携について

今回我々はAB型Rh(+)の緊急手術で手術準備血が不足した際, 病院間の連携により血液製剤を確保した例を経験したので報告する. 症例:72歳男性. 胃潰瘍疑いで入院中大量吐血し緊急手術となった. 経過:手術中に輸血追加申込みされたMAP20単位が当初確保できず他施設より譲り受けた製剤を含めて申込み数を準備することができた. 考察:施設によっては不足している血液製剤がストックされている可能性がある. これらを活かすには, 施設毎の在庫量の情報交換や地域的なネットワークをつくり血液製剤の「やりくり」ができるようなシステムが必要かと思う. そのためには, PL法上検討を要する事, 当該施設の輸血医療...

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Hauptverfasser: 作間靖子, 関口由記, 渡辺隆幸, 関裕美, 渡辺雅子, 神林裕行, 大河原千恵
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:今回我々はAB型Rh(+)の緊急手術で手術準備血が不足した際, 病院間の連携により血液製剤を確保した例を経験したので報告する. 症例:72歳男性. 胃潰瘍疑いで入院中大量吐血し緊急手術となった. 経過:手術中に輸血追加申込みされたMAP20単位が当初確保できず他施設より譲り受けた製剤を含めて申込み数を準備することができた. 考察:施設によっては不足している血液製剤がストックされている可能性がある. これらを活かすには, 施設毎の在庫量の情報交換や地域的なネットワークをつくり血液製剤の「やりくり」ができるようなシステムが必要かと思う. そのためには, PL法上検討を要する事, 当該施設の輸血医療の管理体制が整っていることが基本になる. 将来, 血液製剤の供給不足が懸念されるなかで有効利用のためには, 薬務課や医師会などと協議してより効率的なシステムをつくることが重要である. 又現在を臨床側に理解してもらう必要もある.
ISSN:0546-1448