Auto Vueと従来輸血検査の比較
【目的】当院では夜間当直の開始にあたり, 輸血検査を日常業務としない人が輸血検査を行うこととなった. 輸血検査は, 検査過誤が重篤な副作用に直結する可能性があるため, human errorを最小にする努力や検査の標準化等が要求される. その対策として, 全自動化されたOrtho Auto Vue system(AV)を導入した. これに伴いAVと従来法(TT)の比較と, AVの操作法等を含んだ検討を行ったので報告する. 【方法】1)検体はEDTA採血した当院職員50名と, 血液センター供与の抗体陽性の血球及び同ロットの血漿成分とし, 各検体についてT&Sを行った. 他に血球計数検査に...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1999, Vol.45 (2), p.259-259 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】当院では夜間当直の開始にあたり, 輸血検査を日常業務としない人が輸血検査を行うこととなった. 輸血検査は, 検査過誤が重篤な副作用に直結する可能性があるため, human errorを最小にする努力や検査の標準化等が要求される. その対策として, 全自動化されたOrtho Auto Vue system(AV)を導入した. これに伴いAVと従来法(TT)の比較と, AVの操作法等を含んだ検討を行ったので報告する. 【方法】1)検体はEDTA採血した当院職員50名と, 血液センター供与の抗体陽性の血球及び同ロットの血漿成分とし, 各検体についてT&Sを行った. 他に血球計数検査に使用後2日を経過した検体を用い血液型検査を行った. 2)AVでは, 抗A・抗B・抗D, クームス, 抗IgGとニュートラル(フィシン法)カセットを用い, ”自動承認”で判定まで行うが, 検査結果に問題がある場合は, カセットを目視判定した. 3)TTでは, 試験管法で血液型にはOrthoバイオクローンの抗A, BとD血清を, スクリーニングでは反応増強剤として, GammaのPeG, ブロメリン溶液とOrthoの抗IgG血清を用いた. 検査法は日臨技の標準法に従った. 【結果】血液型においては, AVで弱い凝集のものは目視判定となったが, TTとの結果相違はなかった. 冷式の抗M抗体の1例はAVにおいてウラ試験に弱い凝集がでて, オモテ・ウラ不一致となったが, TTでは影響がでなかった. スクリーニングにおいては, 1例抗Le^a 抗体をAVのフィシン法にて検出したが, TTではブロメリン法, ペグ間接クームス法ともに陰性だった. 【考察】AVの問題点としては, 凝集グレード判定の際の液量不足や, 測定不能となる場合があることである. しかし, 目視判定をする限り問題のない反応であったと考えられる. 今後の課題としては, 病院全体のホストコンピューターとのオンライン化, 及び検査のオーダーから結果報告までの自動化であると思われる. |
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ISSN: | 0546-1448 |