血小板輸血時のアナフィラキシー症状を繰り返す好酸球増多症に続発した顆粒球肉腫の1例

症例:51歳男性. アレルギー歴なし. 平成2年会社検診にて, 好酸球増多症を指摘. 国立岡山病院にて精査されるも原因不明であり, 特発性好酸球増多症候群の診断にてPSL内服治療を施行されている. 平成3年2月白血球数コントロールがつきPSLを中止, 以後無治療にて経過観察となっていた. 平成10年1月嘆声, 嚥下障害出現. 硬膜外の顆粒球肉腫との診断にて平成10年4月よりJALSG-AML97プロトコールに準じて全身化学療法を開始した. 寛解導入療法後の血小板減少に伴い濃厚血小板(以下PC)輸血が必要となった. 最初7回の投与は前処置なしで問題なく終了した. その後3回にわたりPC開始直後よ...

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Hauptverfasser: 藤井伸治, 足羽敦子, 竹中克斗, 品川克至, 石丸文彦, 池田和真, 新谷憲治, 原田実根, 島田英子, 田所憲治, 石川雅一, 平田康司
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例:51歳男性. アレルギー歴なし. 平成2年会社検診にて, 好酸球増多症を指摘. 国立岡山病院にて精査されるも原因不明であり, 特発性好酸球増多症候群の診断にてPSL内服治療を施行されている. 平成3年2月白血球数コントロールがつきPSLを中止, 以後無治療にて経過観察となっていた. 平成10年1月嘆声, 嚥下障害出現. 硬膜外の顆粒球肉腫との診断にて平成10年4月よりJALSG-AML97プロトコールに準じて全身化学療法を開始した. 寛解導入療法後の血小板減少に伴い濃厚血小板(以下PC)輸血が必要となった. 最初7回の投与は前処置なしで問題なく終了した. その後3回にわたりPC開始直後より動悸, 呼吸困難出現. いずれも血圧低下は見られなかったが動脈血酸素飽和度は70%台まで低下. 以後5回のPC輸血では副腎皮質ホルモンの投与などで無症状にて終了したが, その後2回アナフィラキシー様症状が再び見られるようになった. 患者血清を精査したところIgAと補体C9に対する抗体が検出された. 考察:症状発現の原因として, 各種抗体, 白血球除去フィルター, 好酸球増多症などが関与している可能性が考えられた.
ISSN:0546-1448