血小板採血における副作用について

目的 血小板採血における副作用について, 福岡県赤十字血液センターで使用頻度の高いCS3000(BaxterCS3000plus)とMulti(Haemonetics Multi)の2機種について比較し, 血小板採血時の機種の選択について検討した. 方法1996年11月から1997年10月までの1年間に報告された採血にかかわる副作用について, 副作用報告書の内容を検討した. 結果期間中の血小板採血数は24371例で, 内訳は, CS300011,336例, Multi9,275例, その他の機種3, 760例であった. 血小板採血全体で副作用は384例発生しており(発生率1, 6%), そのう...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1998, Vol.44 (2), p.249-249
Hauptverfasser: 小金丸智子, 村上和子, 浦野修司, 佐藤博行, 前田義章
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的 血小板採血における副作用について, 福岡県赤十字血液センターで使用頻度の高いCS3000(BaxterCS3000plus)とMulti(Haemonetics Multi)の2機種について比較し, 血小板採血時の機種の選択について検討した. 方法1996年11月から1997年10月までの1年間に報告された採血にかかわる副作用について, 副作用報告書の内容を検討した. 結果期間中の血小板採血数は24371例で, 内訳は, CS300011,336例, Multi9,275例, その他の機種3, 760例であった. 血小板採血全体で副作用は384例発生しており(発生率1, 6%), そのうちVVRは212例(09%)であった. 対象の2機種について, VVRのみに限定すると, Mnlti では21例(0. 2%), CS3000では179例(1. 6%)と Multi の方がVVR発生が少なかった. 安全に血小板採血を行うために, ドナーの循環血液量, 性別, 事前検査値, 希望等を考慮して採血機種の選択を行っている. Multi とCS3000では性別, 循環血液量などの点で明らかに選択の差が認められる. CS3000では女性や低循環血液量の献血者が多く. 同機種においてVVR発生が多い理由のひとつと考えられる. Multi においても発生数は少ないが, 選択された中でやはり女性と循環血液量が比較的少ないドナーにVVR発生が多く認められる傾向があった. 両機種について, 循環血液量をはじめ, 副作用発生に関わると考えられる諸要因について詳細に分析し, 血小板採血における成分採血装置の選択について検討し報告する.
ISSN:0546-1448