輸血同意義務化後の輸血業務
1997年4月の診療報酬改定で, 輸血の際に同意を得ることが義務づけられ, それに伴って当院でも厚生省作成のもの或いは各科独自の同意書により対応してきた. その結果, 患者の輸血に対する理解が深まり, 外科領域においては自己血輸血率の上昇が予想された. 今回, 当院における自己血輸血の施行状況等から問題点を検討した. 【対象】1991年1月~1997年11月の全科の使用血液製剤のうち赤血球製剤の使用状況をみた, 全血200ml由来のものを1単位として換算した. 【考察】赤血球製剤(白血球除去製剤, 洗浄赤血球製剤を除く)の使用状況は, 内科診療科も含め, 全血の減少, 濃赤血の増加で示される....
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1998, Vol.44 (2), p.194-194 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 1997年4月の診療報酬改定で, 輸血の際に同意を得ることが義務づけられ, それに伴って当院でも厚生省作成のもの或いは各科独自の同意書により対応してきた. その結果, 患者の輸血に対する理解が深まり, 外科領域においては自己血輸血率の上昇が予想された. 今回, 当院における自己血輸血の施行状況等から問題点を検討した. 【対象】1991年1月~1997年11月の全科の使用血液製剤のうち赤血球製剤の使用状況をみた, 全血200ml由来のものを1単位として換算した. 【考察】赤血球製剤(白血球除去製剤, 洗浄赤血球製剤を除く)の使用状況は, 内科診療科も含め, 全血の減少, 濃赤血の増加で示される.1996年以降の濃赤血の使用は6000単位以上であり, 外科診療科の major surgery の増加が一因となっている,一方, 自己血輸血の使用単位は増加傾向にあるが絶対数不足であり, 診療側・患者双方の啓蒙の必要性が示唆された. 【結論】輸血同意義務化を契機として自己血輸血の普及を期待したい. |
---|---|
ISSN: | 0546-1448 |