末梢血幹細胞移植(PBSCT)輸血センター部の関わり
当院でのPBSCTは, 1994年12月に初めての幹細胞採取をしてから3年を経過した. 幹細胞の採取時期は予定が未定で, 部内業務に及ぼす負担は大きいものがある. フローサイトメトリーを保有していないため, 採取時期は白血球数の増加傾向で判断している. 臨床と連絡を密にし, 採取から凍結保存, 解凍移植までを一部検査の外注はあるものの, 当センターで実施している. その現状を報告する. 【対象患者】肺外科, 泌尿器科, 血液内科の固形腫瘍あるいは造血器腫瘍の患者, 24名から84回採取した. 【方法】臨床検査技師が成分採血装置(AS-104)を病棟ベッドサイドへ搬入し, 幹細胞採取モードで末梢...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 当院でのPBSCTは, 1994年12月に初めての幹細胞採取をしてから3年を経過した. 幹細胞の採取時期は予定が未定で, 部内業務に及ぼす負担は大きいものがある. フローサイトメトリーを保有していないため, 採取時期は白血球数の増加傾向で判断している. 臨床と連絡を密にし, 採取から凍結保存, 解凍移植までを一部検査の外注はあるものの, 当センターで実施している. その現状を報告する. 【対象患者】肺外科, 泌尿器科, 血液内科の固形腫瘍あるいは造血器腫瘍の患者, 24名から84回採取した. 【方法】臨床検査技師が成分採血装置(AS-104)を病棟ベッドサイドへ搬入し, 幹細胞採取モードで末梢血より選択的に幹細胞を自動採取した. 採取細胞は重量を測定後, 細胞数を算定, 同時にCD34陽性細胞数算定用とコロニーアッセイ用の検体を採取した. 細胞数を調整した後, 凍害保護預(CP-1)を等量添加し, 凍結バッグに分注する. 凍結バッグは紙製プロテクターに納め, マイナス80℃のフリーザー中に保存した. 【移植法】移植日当日, 凍結した幹細胞を解凍せずに病棟へ搬送する. 病棟の処置室内で解凍し, 患者に直ちに移植している. 搬送, 解凍操作も検査技師が行っている. 【結果】幹細胞採取を行った24例中, 5例は移植されないままに終わったが, 13例は移植後の生着も確認され良好な治療成績を得ている. 6例は化学療法を継続しながら移植待ちの状態である. 【まとめ】PBSCTを輸血センター部で一元管理することは重要である. 院内に無菌病室運営委員会が設立され無菌病室が現在の1室から3室に増設されることが決定し, フローサイトメトリーの導入も内定した. 造血幹細胞移植療法に輸血センター部の臨床検査技師や臨床工学士が積極的に関わることにより, 採取, 凍結保存, 解凍, 移植に至るまで一連の業務が24時間体制で可能となっている. 現在部外で検査しているコロニーアッセイ, HLA検査を部内で実施すべく, 準備中である. |
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ISSN: | 0546-1448 |