人ハプトグロビンの製造工程におけるウイルスの不活化/除去効果について

[目的]人ハプトグロビンの製造には, Cohnの低温エタノール分画, ポリエチレングリコール(PEG)分画, 60℃10時間加熱, ろ過/製剤化等の工程を採用している. 本剤のウイルス混入に対する安全性を確認するために, 各製造工程における種々のウイルスの不活化/除去効果について検討した. [方法]4種のウイルス(Human Immunodeficiency Virus-1:HIV-1, Bovine Herpes Virus:BHV, Bovine Viral Diarrhoea Virus:BVDV, Murine Encephalomyocarditis Virus:EMC)のスパイク実...

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Hauptverfasser: 西槇秀雄, 柚木幹弘, 上村八尋, 鍵谷昌男
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[目的]人ハプトグロビンの製造には, Cohnの低温エタノール分画, ポリエチレングリコール(PEG)分画, 60℃10時間加熱, ろ過/製剤化等の工程を採用している. 本剤のウイルス混入に対する安全性を確認するために, 各製造工程における種々のウイルスの不活化/除去効果について検討した. [方法]4種のウイルス(Human Immunodeficiency Virus-1:HIV-1, Bovine Herpes Virus:BHV, Bovine Viral Diarrhoea Virus:BVDV, Murine Encephalomyocarditis Virus:EMC)のスパイク実験を, 実製造工程よりサンプリングした検体を用い, 実製造をシュミレートした条件下で実施した. なお, 実験は, GLPに適合した施設で行った. [結果]今回は, Cohnの低温エタノール分画, PEG分画及び60℃10時間加熱の3工程について検討した. ハプトグロビンの製造工程におけるウイルスの不活化/除去効果は(Reduction factors, log(10)), HIV-1;≧15.4 BHV;≧16.6 BVDV;≧16.0 EMC;10.8 であった. [考察]ハプトグロビンのウイルス混入に関する安全性について検討した. 本剤は, HBs抗原, 抗HCV抗体, 抗HIV-1抗体及び抗HIV-2抗体が陰性で, かつALT(GPT)値でスクリーニングした健康人血漿を原料としている. これらのこと及び今回の結果から, ハプトグロビンはウイルス混入に関して安全性の高い製剤と考えられた.
ISSN:0546-1448