Micro Typing Systemゲル遠心法による不規則抗体検査
【目的】Micro Typing Systemル遠心法とは, 輸血検査の簡略化・標準化・自動化を目的に開発された検査法である. 今回, 従来の試験管法による不規則抗体検査と比較検討したので報告する. 【方法】試験管法(T法)及びゲル法(G法)により直接抗グロブリン試験, 不規則抗体検査, 抗体同定, 抗体価測定を行った. 検体は当センターに提出された輸血予定患者の血液を使用した. T法は不規則抗体検査では, 生食-ブロメリン法とA‐C法を行い, 抗体同定, 抗体価測定はPEG法を用いた. また, G法はDia Med社製血球試薬ならびにゲルかカードを使用して実施した. 抗グロブリン法にはLIS...
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Zusammenfassung: | 【目的】Micro Typing Systemル遠心法とは, 輸血検査の簡略化・標準化・自動化を目的に開発された検査法である. 今回, 従来の試験管法による不規則抗体検査と比較検討したので報告する. 【方法】試験管法(T法)及びゲル法(G法)により直接抗グロブリン試験, 不規則抗体検査, 抗体同定, 抗体価測定を行った. 検体は当センターに提出された輸血予定患者の血液を使用した. T法は不規則抗体検査では, 生食-ブロメリン法とA‐C法を行い, 抗体同定, 抗体価測定はPEG法を用いた. また, G法はDia Med社製血球試薬ならびにゲルかカードを使用して実施した. 抗グロブリン法にはLISS浮遊血球を, 酵素法にはパパイン処理血球を使用した抗グロブリン法には抗ヒトIgG抗体を含むゲルカードを, 酵素法にはバッファーカードを使用した. 【成績】1. 直接抗グロブリン試験患者検体121件について検査した結果, T法, G法の陽性率は各々3.3%, 8.3%でG法の方が高かった. 2. 不規則抗体検査患者検体121件について, T法, G法の反応性を比較検討した結果, 陽性率はT法の生食‐ブロメリン法は11.5%, A-C法は9.9%, G法の抗グロブリン法12.4%, 酵素法は15.7%でT法と比較するとG法の方が高かった. 特に抗Rh系抗体の検出率がG法の方が優れていた. 3. 抗体同定不規則抗体検査陽性検体16件について検討したが, T法とG法が一致したのが13件, G法のみ検出できたのが3件あった. 4. 抗体価測定不規則抗体の抗体価を10件検討した. 抗Fyb抗体, 抗Jka抗体ではPEG法, G法, A-C法の順に検出感度が優れていた. 抗Di^a 抗体では, PEG法とG法の検出感度は同等であった. 抗体の種類により検出感度に差がある事が判明した. 【考察】不規則抗体検査では, 現在行っている生食-プロメリン法・A-C法より検出感度が優れていた. また, G法は操作が簡単で30分で12検体が処理可能なことから, 省力化を推進するためにも有用なシステムと考えられる. |
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ISSN: | 0546-1448 |