PCR-PHFA法を用いた血小板抗原のDNAタイピング
【目的】新生児血小板減少症及び, 血小板輸血不応答の原因として抗血小板抗体の関与が知られており, 患者の血小板抗原・抗体検査は診断上重要である抗血小板抗体検査を行うためには, 血小板型タイピングを行い, パネルを確保する必要があるまた, 血小板型の適合したHLA適合血小板の供給のためには, HLAドナーの血小板型タイピングが必要となっている我々は, 操作が簡便であり多検体処理が可能なPCR-PHFA(PCR-preferential homoduplex formation assay)法を開発しHPAl-5のDNAタイピング法を確立した. 今回, HPA6-8のDNAタイピングを検討したので...
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Zusammenfassung: | 【目的】新生児血小板減少症及び, 血小板輸血不応答の原因として抗血小板抗体の関与が知られており, 患者の血小板抗原・抗体検査は診断上重要である抗血小板抗体検査を行うためには, 血小板型タイピングを行い, パネルを確保する必要があるまた, 血小板型の適合したHLA適合血小板の供給のためには, HLAドナーの血小板型タイピングが必要となっている我々は, 操作が簡便であり多検体処理が可能なPCR-PHFA(PCR-preferential homoduplex formation assay)法を開発しHPAl-5のDNAタイピング法を確立した. 今回, HPA6-8のDNAタイピングを検討したので報告する 【方法】HPA6-8の各システムに特異的なPCRによって得られた増幅産物に対し(15:1)の割合でビオチンとDNPで標識した標準DNAを混合した. サーマルサイクラーにて反応混合液を96℃で熱変性し, 180分かけて80℃まで冷却した. この反応液20μlをアビジン固定化マイクロプレートに分注しアルカリホスファターゼ標識抗DNP抗体と反応後, 発色させ吸光度を測定した. 【結果及び考察】標準DNAと検体DNAが同じ塩基配列を持っている場合, ブランクと同程度の低い吸光度を示した. 一方, 標準DNAと検体DNAの塩基配列が異なる場合, 強い発色を示した. 吸光度の違いにより, 明らかに2つのタイプを区別する事が可能であり, HPA6-8のタイピングが可能であった. また, PCR-PHFA法でのタイピング結果と, PCR-RFLP法でのタイピング結果の間に相違は認められなかった. 我々は第1報および今回の報告で, PCR-PHFA法によるHPA1-8のDNAタイピングを確立した. PCR-PHFA法は, 多検体処理が可能なこと, 電気泳動を必要としないため簡便であること, ELISA法の機器が使用できること, コンピュータ解析およびデータ保存が可能なことなど他のDNA検査法に比べ多くの利点があるさらに, PCRを含め全ての反応条件が, HPA1-8で同一条件下に行えることから日常検査において有用であると思われる. |
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ISSN: | 0546-1448 |